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女子ゴルフツアー2025 神谷そら、菅楓華が躍動した理由と前半戦を盛り上げた選手たち (2ページ目)

  • 古屋雅章●取材・構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

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2005年5月17日生まれ。宮崎県出身。身長168cm。血液型O。
今季ツアー0勝。メルセデス・ランキング8位。

 菅楓華さんは、2023年のプロテストに合格。翌2024年のルーキーシーズンでは、レギュラーツアー22試合に出場して4回のトップ10入りを果たしました。

 特に9月の住友生命Vitalityレディス 東海クラシックでは、初日に単独首位発進。2日目を終えても、首位と2打差の単独2位で最終日を迎えました。最終的に勝つことはできませんでしたが(8位タイ)、「新人ながら勝つんじゃないかな」というムードは持っていたと思います。

 そして今季は、QTランキング20位の資格でレギュラーツアーに参戦。開幕戦のダイキンオーキッドレディスでは単独首位で最終日を迎えました。結果は2位タイでフィニッシュ。翌週のVポイント×SMBC レディスでも単独2位という成績でした。

 ダイキンオーキッドレディスで優勝したのは岩井千怜さん、Vポイント×SMBC レディスを勝ったのは吉田優利さん。ふたりとも、現在はアメリカの女子ツアーで戦っている選手ですからね。菅さん自身、すでに優勝する力を持っていることを証明した開幕2戦の結果だったと思います。

 実は、この菅さんの春先の調子のよさを言い当てていた人がいました。小田美岐さんです。JLPGAの理事を務める小田さんは、練習日や試合の1番ホールで選手のスタートを見ることが多いのですが、シーズン開幕直後に話をする機会があった時、彼女が「私は今年、菅楓華が来る気がする」と言っていたんですよ。さすが、その予測は見事に当たっていました。

 菅さんを見ていると、今の日本の女子ツアーの人気を象徴している選手のように思います。体格的に恵まれていて、スイングがシンプル。ドライバーからパターまで、すべてにおいてそつがないオールラウンドプレーヤーですからね。プレーぶりも好感が持てますし、秘めているポテンシャルも相当なものだと思います。

 ここに来て春先の勢いはなくなってきていますが、それは、好ダッシュを切ったものの、結果的に優勝には届かなかった影響もあるでしょうし、ちょうど疲れが出始めるところ、というのもあるでしょう。

 そんななか、他のプレーヤーの初優勝などを見て、自分を見失わないこと。そのあたりは、気をつけてほしいなと思っています。

(つづく)◆前半戦で話題となった安田祐香、藤田さいきの「すごさ」とは>>

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