有村智恵が盟友・原江里菜と振り返る2024年の女子ゴルフツアー 上田桃子のツアー撤退は「発表しないと思っていた」 (2ページ目)
【ツアー会場には必ず桃子先輩がいた】
――上田選手のプロツアー撤退は、今年の女子ゴルフ界ではいちばんのニュースかもしれませんね。
有村 宮里藍さん以来じゃないですか? しかも、藍先輩は(引退時は)アメリカにいたから、もともとみんな会えていなかったので、(引退を機に)会えなくなるっていう寂しさはそんなに大きくなかったと思うんです。
原 みんな、ツアー会場に行ったら、必ず桃子先輩がいるっていう感覚がありますからね。
有村 引退後も桃子先輩には気軽に会えますけど、逆に、桃子先輩のお母さんに会えなくなるのが寂しいなと思っちゃった。今までよりも(上田プロの)周りの人たち、スタッフさんたちに会う機会が少なくなるじゃないですか。それはすごく寂しいなって思う。
原 そこまで想像力が働いたか(笑)。
有村 暇だったから(笑)。ずっと客観的にツアーを見ていたからね。
――上田プロのツアー撤退については事前に聞いていました?
有村 直接、聞いたんだよね?
原 私は聞きました。しかも、ハーフターンの休みの時間にさらっと言われて。
有村 試合中に、ってことだよね?
原 NEC(NEC軽井沢72ゴルフトーナメント)の試合で言われて。私は推薦でしかツアーに出ていないので、たまにしか会えないじゃないですか。(予選1日目が上田プロと)同じ組だったので、同じ時間帯で休憩していたら、そんなようなこと言っていたので、「今、言うんだ!?」って思って(笑)。
初日がサスペンデットになったので、次の日(予選2日目)も同じ組だったんですよ。その間にこっちは完全にセンチメンタルな気持ちになってしまって。「これが最後だ!」みたいな。でも、目の前でプレーを見られたのはすごくよかったなと思います。
ただ、あまりにあっさりと言われたので、その時は悲しさまでは感じませんでした。そうは言っているけど、本当はまだやるのでは? とか、ちょっと思ったりもして。まだ8月だったこともあったので。
有村 私はその話を聞いていなかったから、江里菜から聞いたんですよ。
原 (有村プロは)会えなかったからね。
有村 ずっと会えていなかったから。桃子先輩、今年はいまだにお会いできていないんですよ。(上田プロは)ずっとツアーに出ていましたし。
寂しいという気持ちもあるけど、私は、桃子先輩とは仲がいいからこそ、彼女がどんな思いでその決断に至ったんだろう、ということを考えてしまいました。私は、QT(※来季のツアー出場資格を争う予選会)を受ける立場になったから、シードを取れなかったから、スパッと(ツアー休養の)決断ができた部分があったのですが、桃子先輩はまだ試合に出られる状況、来季のシードを持った状況での決断なので、葛藤もあっただろうなと。
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