有村智恵がラウンドリポーターとして見たセントアンドリュースでの全英女子オープン 印象に残った選手は?

  • text by Sportiva

【連載】有村智恵のCHIE TALK(第8 回) 

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 先日行われたAIG女子オープン2024(全英女子オープン)で、ラウンドリポーターとして現地の熱狂を伝えた有村プロ。過去に、今大会と同じく聖地「セントアンドリュース オールドコース」で開催された全英女子に出場経験のある有村プロに、優勝したリディア・コ選手や、同行した日本人選手について話を聞いた。

※第7 回「有村智恵プロのレッスン『グリップの握り方』篇」はスポルティーバのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。

全英女子オープンで7位タイに入った西郷真央 photo by GettyImages

――先日行なわれた全英女子オープンでは、現地からのラウンドリポーターとして活躍されていました。

 ハードスケジュールでしたけど、楽しかったです。

 スケジュールとしては、飛行機から降りてそのままコース(セントアンドリュース)入りでした。今回は、出場している日本人選手も多かったので、コースチェックをしていると、日本人選手が必ずどこかのホールを回っていて、そこで会話して、何ホールか(練習ラウンドを)見させてもらって、を繰り返していました。

 練習日の最後に、岩井明愛ちゃん・千怜ちゃん姉妹について18番ホールまで回ったんですけど、彼女たちがホールアウトして、コースを出たのが21時ぐらいだったと思うのですが、それでもまだ回っている選手もいて。鈴木愛ちゃんや川﨑春花ちゃんは、21時すぎまで回っていたんじゃないでしょうか。

――選手としてはではなく、今回はラウンドリポーターとして参加されていましたが、やはり心境は違いました?

 最高の立場だったな、と思います(笑)。選手として出場する全英女子オープンは、すごくキツいんです。強風が、ショットだけではなく、パッティングやショートゲームにも影響するので、いいショットを打ったとしても、すごいところまでボールが跳ねて転がってしまって、気持ちが折れる。そして、気持ちが折れた瞬間にスコアも大崩れしてしまうので、本当にタフなんです。

(コースの)ロープ内にいながらも、精神的なタフさを感じなくていいポジションで見させてもらえるのは、一番いい立場だなと思いながらリポートしていました。

――日本人選手も史上最多の19人が出場しました。現場の雰囲気はいかがでした?

 今回、日本からの出場選手が19人いて、それぞれみんな2、3人のスタッフを連れてきているので、単純計算しても100人近い日本人がコース内にいることになります。メディアの方も含めると、必ずどこかに知っている顔がいる、という状況でしたね。

 長年、(イ・)ボミのキャディをされていた清水(重憲)さんから聞いた話ですが、アメリカツアーには韓国人の選手が多いので、海外の試合なのに、ボミは「ホーム感がある」と言っていたらしいんです。日本人選手や日本人がこれだけ多くなってくると、その当時の韓国勢(の感覚)に近い状況になっているんでしょうね。

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