サッカーチームの勧誘も断り、ゴルフの道を選んだ大物ルーキー佐藤心結。「買い物やオシャレよりもゴルフに夢中でした」 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・構成 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

――中学校では陸上部にも所属されていたんですよね。それはゴルフのトレーニングになると考えてのことでしょうか。

「そういうわけではありません。最初は長距離の練習に参加していましたし、砲丸投げをやるようになったのも、砲丸投げをやっている選手を見て、私もそちらのほうが向いているかなと思って。砲丸投げもゴルフに生かせると考えていたわけではありませんが、結果として、下半身強化にはつながったような気がします」

――中学校時代のゴルフの成績はいかがでしたか。

「全国大会には出場していましたが、上位というか、入賞するような実績はまったくありません。中学校の時はゴルフの練習も週に5日やるか、やらないか。ゴルフ漬けの日々を送るようになったのは、高校に進学してからです」

――実家のある神奈川県を離れて、茨城県の明秀学園日立高校を選んだ理由を教えてください。

「明秀学園日立高に行っていた先輩から話を聞いたり、実際に私も(同校へ)足を運んだりするなかで、圧倒的なゴルフ環境のよさに惹かれ、ゴルフに熱中できるだろうな、と。加えて、寮生活をして、早い段階から自立したいと思ったからです。

 女子寮は学校の敷地内にありますし、ゴルフの活動にもすごく理解のある学校です。私にとっては、本当にありがたいです」

――高校3年生になって、日本女子アマで3位、日本ジュニアで4位タイと結果を残せるようになった要因を教えてください。

「もともとドローヒッターだったんですけど、高校2年生の冬場にフェードに変えてからボールが曲がらなくなり、パーオン率が上がったことがそうした結果につながっていると思います」

――ドローからフェードに変えたのは、飛距離よりも精度を求めた、ということでしょうか。

「そういう選択をしました。飛距離は十分にありますから、精度を上げたほうがいいと。それに、最近は状況によって、ドローとフェードを打ち分けられるようになってきました」

――高校3年生ですが、ずいぶんと落ち着いて見えますね。

「そんなことはないです(笑)。ただこの3年間、女子高校生らしいことはぜんぜんしていなくて、遊びに行くこともなく、毎日ゴルフの練習をしてきた感じがします。周りの子たちが買い物に行ったり、オシャレをしたりしていても、そういったことにそれほど興味がそそられなかったのもありますが。それだけ、ゴルフに夢中でした」

――ゴルフ漬けの毎日で、息抜きをする時間はあったのでしょうか。

「実家に帰った時は、飼っている犬と戯れてすごしています」

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