松山英樹の言葉で振り返るマスターズ4日間。当初は自分に「期待していなかった」 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

「ここまでグリーンが硬いこと、しかも乾いているグリーンは初めて。その分、ちょっと戸惑いはあったけれど、(過去9回プレーした)今までのことを生かして、いいプレーができたと思う。

(先週のオーガスタナショナル女子アマチュアでは梶谷翼選手が日本人初優勝を決めた)彼女は本当にすごいことをやった。僕もそれに続いていけるようにがんばりたい」

 2日目、多くの選手がスコアを伸ばすなか、松山は1イーグル、2バーディー、3ボギーの「71」。スコアはひとつ伸ばすだけにとどまったものの、全体的にはティーショット、アプローチ、パットともに安定していた。その結果、通算4アンダー、トップと3打差の6位タイという好位置をキープした。

「(グリーンの硬さは)見た目には変わらないけど、打っている球のスピードはだいぶ遅くなった印象。(週末に向けて)いいプレーができればチャンスがあると思うので、まずは明日、いい位置でしっかり終われるようにしたい」

 迎えた3日目、松山は「ムービングデー」に相応しいプレーを披露。1イーグル、5バーディー、ノーボギーという他の追随を許さないラウンドで、一気に7つもスコアを伸ばした。

 この日は、とにかくショットが切れていた。バーディーチャンスにつける精度の高いショットを連発し、通算11アンダー、2位に4打差をつけての単独トップに浮上。日本ゴルフ界の悲願とも言える、初のマスターズ、初のメジャー制覇をグッと手繰り寄せた。

「(サンダーストームによる中断後も)うまくプレーできたかなと思う。この3日間は、あまり(気持ちに)波を立てることなく、怒らずにプレーできた。(最終日の)明日も、そういうことが大事になってくる。それができれば、すごくチャンスがあるんじゃないかな。

(マスターズでは)トップで最終日を迎えることはなかった。初めてのことなので、自分でも不思議な感じ。自分ができる準備をして、明日を迎えたい」

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