【木村和久連載】倶楽部メンバーになる――あなたに合う入会方法とは? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 会員権屋さんを通じて、誰も知り合いのいない倶楽部のメンバーになることを、私は「落下傘メンバー」と言っています。入会の仕方が上からズトンという感じでしょ。

 実は、そのような落下傘メンバーは、倶楽部でなかなか友だちを作れない。それが問題でした。

 最初、1994年ぐらいに南総カントリークラブに入ったのですが、まだゴルフ熱が凄まじく、どこも予約がいっぱいでした。だから、平日にひと組予約を取ると「行きたい」という友だちがすぐに現れます。そんなふうに、友だちとラウンドしているだけで、スケジュールが埋まってしまう感じでした。

 そうやって慣れてくると、いよいよハンデキャップを取得。競技にも参加するようになったのですが、そこまでたどり着くのに数年かかりましたね。

 しばらくして、突如南総CCの経営不安説が流れて、会員権価格が暴落。「これは、まずい」「まだ会員権が売れるうちになんとかしなきゃ」という状況に陥りました。結局、いろいろと手を尽くして、痛手を最小限に止めて退会しました。

 それから程なくして、私は2度目のメンバー入りをします。それが、鶴舞カントリー倶楽部でした。

 南総ではお友だちラウンドばっかりだったので、鶴舞CCではハンデを取ったら、すぐに月例にエントリーすることにしました。

 最初は「みんな、うまいんだろうな」と緊張して競技に参加したのですが、おおよそ自分とどっこいどっこいの腕前でひと安心。そりゃ、ハンデ戦ですから、シングルもいれば、100を叩く人もいるわけですよ。別に腕前で入会制限をしているわけではないので、多種多様な人がいて当たり前なのです。

 競技に半年ぐらい出るようになると、顔見知りができて、挨拶するような関係も徐々に築くことができました。

●メンバーの紹介でなくても......
 ここでまた、話を知り合いの紹介で、という話に戻します。

 メンバーの紹介で入った場合、その友だちグループの一員としての倶楽部活動となります。最初こそワーッと友だちの和が広がりますが、その仲間内でのラウンドがメインなので、実は狭い世界なのです。

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