4日間の言葉でわかる渋野日向子の現状。全米女子で感じた大いなる可能性 (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

 自分の今日のゴルフからして、耐えるしかないと思っていたんですけど、10番、11番でボギー、ボギーとなってからは、『どうやったらパーを取れるんだろう』と思うようになっちゃったかな......。そして(2打差を追う展開になって)16番(パー3)ではすごくいいショットを打てたと思ったんですけど、あそこで決め切れない。17番でも3パットしちゃうっていう......。

 全英女子オープンの最終日とは違った? ぜんぜん違います。何が違ったのかわからないですけど、考えることは多くなってきていますよね、全英の時よりは。(当時は)何を考えていたかわからないですけど、あの優勝はたぶん偶然だったんだなって、すごく思います。

(今回の奮闘で)偶然じゃないことを証明できた? いやぁ~、それはないですね。結局、勝たないと証明できないと、私は思うので。3日目までの順位に自信を持っていいと思っても、結局は最終日が大事。最終的に4位という結果なので、何も証明できていないかなって思います」

 渋野は涙を堪えながら、反省の弁を繰り返した。ただ、今回の戦いの中で得たものは多い。彼女自身、自信を得たり、成長を感じられたりしたこともたくさんあったという。となれば、今後への期待が膨らむばかりだ。

 渋野自身は否定したが、見ている側としては、全英女子オープンの優勝が偶然ではなかったことを、今回の彼女の奮闘によって、あらためて実感できた。やはり、彼女には何かをやってくれそうな雰囲気がある。今でこそ口にしないが、渋野は以前、海外メジャーの完全制覇を目標に掲げていた。そんな大いなる夢も、彼女なら実現できるんじゃないか――今回、そう思ったファンも少なくないのではないだろうか。 

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