【木村和久連載】目標はエージシュート?晩年のゴルフ人生を考える (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 巷で見るお年寄りはみんな、元気そうに見えますからね。健康寿命「72歳説」というのは、ちょっと誇張されているんじゃないか、って思うでしょ?

 けど、そう思うのが勘違いなんです。街で見かけるお年寄りは、健康だから街を歩いているのです。我々の知らないところで、体が不自由になり、誰かのお世話になっている人が、結構いるってことです。

 さて、そこで今回は、健康で長生きをしていれば、自ずとエージシュートを達成する日がやって来るかもしれない、という話をしていきたいと思います。

 今回、なぜこのネタを取り上げたのか。

 実は今年の夏、偶然にもエージシューターと同じ組になり、その実力を目の当たりにして、びっくり仰天。自分が追い求めるゴルフ人生は、「これだ!」と思ったからです。

 そのエージシューターのおじいさんとは、栃木の某ゴルフ場で出会いました。車で1時間半かけて、コースに来たんだとか。年間100ラウンド以上をこなしている猛者で、外見はどう見ても、70歳台かなぁ~って感じでしたね。

 なにしろ、若々しい短パン姿で、スマホを見事に使いこなしていましたからね。そうした様子を見るにつけ、気持ちも若いし、ハイテク機器の扱いにも慣れていますから、脳年齢は相当若いと思いました。

 実際のラウンドの雰囲気は、非常に社交的で、場慣れしている感がありました。初対面となる組み合わせのゴルフも何のその、自ら積極的に話しかけてきます。しかも、相手のことはさほど詮索してきません。

 打つ時は、「年寄りなので、前から(レギュラーティーに対するフロントティー)でいいですか?」と聞いてきます。もちろん、こちらは気を遣って「どうぞ」と言うだけです。

 打ったボールは安定したフェード。フォームに変な癖もなく、昔からかなりやっていた感が漂います。前方のティーから打っているので、自分のボールをオーバーしていきます。同じレギュラーティーから打っても、おそらく自分よりもちょっと飛ばないくらいでしょう。

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