米女子ツアーが新スケジュールを発表。気になる渋野日向子への影響は (3ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 とはいえ、先にも触れたが、このスケジュールで本当に再開できるかどうかはまだわからない。現在の米国の状況は、とても安心できる状況にないからだ。"無観客開催"での実施案もあって、それなら多少はハードルが下がるかもしれないが、楽観視はできない。

 無論、ワン会長もその辺りは十分に承知している。そのうえで、ツアー再開に向けて、いくつかの条件を提示。それがクリアできなければ、トーナメントは開催しない意向だ。

 ワン会長が掲げた条件は、まずはトーナメントの開催に、75~80%以上の選手からの賛同が得られること。各大会の開催地の同意が得られること、など。そのうえで、最も重要視しているのは、「出場したい選手が開催地に移動できること」だ。

 グローバルなツアーであることを自負し、多くの外国勢が参戦している米LPGAツアー。ツアー担当者によれば、「3月時点では、出場予定選手は全員、米国国内に居たことは確認できていたが、現在は母国に帰っている選手が多い」と言う。まさに米国への出入国制限が解除されるかどうかが、ツアー再開への最大のポイントとなりそうだ。

 実際、米女子ツアーを主戦場とする日本勢は皆、日本に帰国している。畑岡奈紗は3月に渡米し、フロリダ州の自宅で調整を続けていたが、日本への入国制限が開始される直前に急遽帰国。山口すず夏も、滞在先のカリフォルニア州から帰国した。そのほか、横峯さくらや上原彩子らも、今は日本で過ごしている。

 また、渋野日向子はメジャー初戦のANAインスピレーションと、その直前の大会出場を目指して3月に渡米していたが、大会が中止となったため、日本に帰国。再開に向けて、地元で調整を行なっている。

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