【木村和久連載】解決策はあるか? ゴルフ業界の「2015年問題」 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 先日、ショートコースの取材で現地に赴くために、ポロシャツを着て電車に乗りました。駒沢大学の駅から乗ったのですが、ちょうど駒沢大生の下校時らしく、ホームは若者であふれていました。こっちはゴルフに行くのですから、ポロシャツの裾をズボンの中に入れて、ハーフセットのケースのヒモを肩にかけて、見るからに"オッサン"なわけです。すごく、浮いていたと思います。

 たまにポロシャツ姿の学生も見かけましたが、全員裾出しです。「おまえら、ゴルフ場じゃあ、マナー違反だぞぉ~」と、心の中でつぶやきましたが、どう客観的に見ても、こちらが超マイナーな"へんてこりん派"なのです。

 結局、お腹も冷えるので、私はポロシャツの裾をズボンの中に入れて過ごしましたが、今後、"ゴルフの大衆化"と称して若者を受け入れるなら、メジャーな"ポロシャツ裾出し派"がプレイするのを認めざるを得ないでしょうね。

 にもかかわらず、日本のゴルフ場の大半は、それをよしとしていません。

 日本は、英国文化の影響を受けてか、多くのゴルフ場が会員制です。しかし、会員だけじゃ運営できず、ネットの予約サイトでは、こっそりと会員じゃなくてもエントリーを可能にしていますが、その言い方がまた、お高くとまっているんです。

 例えば、「品格ある当名門会員制クラブを、特別にビジターにもプレイを許可しますので、品位を落とさぬようにラウンドしてください」と、勿体をつけているのです。

 なんか、偉そうじゃないですか。そういうところも、若い人がゴルフを敬遠する理由のひとつでしょうね。

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