【ゴルフ】新星・江澤亜弥「鈴木愛に追いつき、追い越したい」 (4ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 もうひとつの好きな言葉は"感謝"だと続ける。

「いろんな人が支えてくれたので、裏切れないし、裏切りたくないです」

 忘れられない光景がある。

「妹もプロを目指しているんですけど、父と娘ふたりが夜遅くまで練習し、帰宅すると、母はウトウトしながらも、必ず起きて待っていてくれたんです。『お帰り。お疲れさま』って」

諦めないゴルフが身上
宮里藍さんのような選手になりたい

 2013年、江澤はプロテストに8位で合格。しかし、すぐにプロのハードルの高さを思い知らされる。「いつもどおりにプレイすれば通過するだろう」と挑んだサードQTで、まさかの58位。翌2014年シーズンのシード獲得はならなかった。

 その結果、昨季はステップアップツアーを中心に活動。11試合に参戦し、トップ10入りは2度あった。レギュラーツアーには、推薦で4試合に出場。そのうち、2試合で予選突破という成績を残した(日医工女子オープン=20位タイ。サマンサタバサレディース=41位タイ)。

「去年を漢字一文字で表すと、"耐"だったなって思います。いろいろな意味で耐える1年でした。プレイはもちろん、同期の子たちが活躍しているのを見て、悔しいけど、自分もがんばらなきゃって......」

 冒頭で綴ったとおり、同い年で同期の鈴木愛は、実質プロ1年目でツアー優勝を飾った。

「(ステップアップツアーでも)一緒にやっていた子がポンって優勝したので、驚きというか、(先を越されて)悔しいという気持ちは確かにありましたね。でもそれ以上に、私だってできるはずだって、勇気づけられました。まだまだ(鈴木)愛ちゃんには届かないかもしれないけど、自分だってたくさん練習して、(鈴木に)追いつきたいし、追い越したい」

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