【ゴルフ】全米女子オープンで悲願達成を狙う、宮里藍の新たな試み (2ページ目)

  • テレビ朝日 全米女子オープン取材班●構成 text by tv asahi US Women’s Open crew
  • photo by Getty Images

「このコースは、(下見を)やって良かったなというのが、正直な感想です。全米女子オープンに向けて、自分で万全の準備をしていくっていうのは、本当に重要な意味を持つことが、今回わかった。すごくいい経験になりましたね。今までとはちょっと違う気持ちで、本番に挑めるんじゃないかなと思っています」

 現地時間6月24日に練習ラウンドを行なった際には、一緒にラウンドした上田桃子にコースの攻め所などをレクチャーしていた宮里藍。その堂々たる姿が印象的だった。

「今年は、気持ちに余裕を持って入れている分、少し(ゴルフが)楽しめるかな、という期待がある」

 かつてないほどの準備を整えてきた宮里藍が、ついに頂点に立つ日が来るのか。歴史的瞬間は見逃せない。

 5度目の全米女子オープンとなる宮里美香も、「今年の目標は、メジャー制覇」と高らかに公言するひとりだ。

 昨年の全米女子オープンでは、最終日3位タイでスタートして7位タイ。その後の全英リコー女子オープンでも、最終日最終組でラウンドし、4位という好成績を収めた。優勝争いの経験を重ねて、メジャータイトルの栄冠はすぐ手の届くところまできているが、その分、目の前に迫った勝利を得られなかった悔しさは、宮里美香の中で膨らむ一方だった。

 ゆえに、今年のオフはフロリダでトレーニングに明け暮れた。上半身を中心に筋力を高め、メジャーで勝つために必要だと感じていた、フェードボールの取得にも取り組んだ。

 さらに、昨年はツアー100以下という悪い数字を残し、「メジャー制覇に向けて、私の中ではいちばんキーになる部分だと思う」という、サンドセーブ率(グリーンサイドのバンカーから2打以内でカップインする確率)のアップを目指した。徹底的に練習を積んだ結果、今年はツアー6位タイと飛躍的に向上した。

 前週のウォルマートNWアーカンソー選手権では、優勝争いを演じて首位と1打差の3位(パク・インビがプレイオフを制して優勝)でフィニッシュした宮里美香。大一番を前にして調子を上げ、「メジャー制覇」の有言実行を果たせるか、期待が膨らむ。

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