【男子ゴルフ】松山英樹が「マスターズがやばい」と語った開幕戦の舞台裏 (3ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • 宮本 卓●撮影 photo by Miyamoto Taku

 そして迎えた開幕。本番へ向けての準備は万全だったが、冒頭で触れたようにショットが乱れ、目標としていた4日間72ホールをこなすことなく、松山はコースを後にした。

「調子の悪い状態から良くなることはよくあることだけど、調子がいいのに悪くなるのは、そうそうない。アイアンは、練習日までのいい感触がまったくなくなってしまった。精神的なことではありません。ちょっとしたことだとは思うんですが……」

 とはいえ、光明も少なからずあった。

「ドライバーに関しては向上しかけ、といったところ。いいところもあったので、この(フェードのスイングを)続けていきたい。イメージも悪くないし、球筋が強くなって風の影響をあまり受けなくなったので、もっとスイングを固めたいと思います。ショートゲームも、昨年に比べてかなり良くなった。これだけショットが悪くて、昨年までのアプローチとパターのレベルだったら、10オーバーくらい叩いていた。少しは成長したのかな、と思います」

 最大目標となる4月のマスターズまで残り3カ月。松山は「(マスターズに向けて)課題は多すぎてわからない」と苦笑いを浮かべるが、今シーズンはまだ始まったばかり。彼には時間が十分にある。

「1、2月は日本でトレーニングをします。3月には全英オープンの最終予選に臨んで、その後、オーストラリアで合宿をしてから、ロサンゼルス経由でマスターズに向かいます」と松山。この間に今回露呈した問題点を修正し、きっちり調整することができれば、夢の舞台で再び輝けるはずだ。

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