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【チャンピオンズリーグ】パリ・サンジェルマン対バイエルンの撃ち合いでますます注目 現代サッカーの理想的なセンターバックとは? (2ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Kenji Nishibe

【現代サッカーの理想的なCB】

 広大なスペースを受け持つCBにとっては一瞬も気の抜けない試合だったに違いない。

 デンベレが、クバラツヘリアが、ドゥエが、あっというまに迫って来る。ただ、もはやそれは日常でもある。ウパメカノはずっとこの役割を任されてきた。

 スティーブ・マンダンダ、デンベレなど英才を輩出してきたフランスのエヴルーのユースチームで頭角を現し、ヴァランシエンヌのユースを経てオーストリアのレッドブル・ザルツブルクに移籍(1年目はFCリーフェリングでプレー)。ラルフ・ラングニックが主導するRBグループの戦術の下、大きく飛躍している。

 ハイプレスの権化みたいなラングニック戦術におけるCBは、常に広大なスペースを守る重責を負っている。ザルツブルクの次のクラブ、RBライプツィヒも同じグループ。プロデビューしたオーストリア2部のリーフェリングはレッドブルの姉妹クラブだから、ウパメカノはずっと同種の環境でプレーしてきたわけだ。そしてうってつけの資質も持っていた。

 186センチの長身、スピードに恵まれ、ぎりぎりで突破を阻止できる長いリーチと優れた身体操作。ウパメカノはRBグループの戦術に最適化していて、つまりハイプレス正義の現代サッカーにおける理想的なCBとも言える。

 ヴァランシエンヌがウパメカノを移籍させようとしていた時、マンチェスター・ユナイテッドが獲得に動いていた。本人はすぐにでも英国へ渡りたかったが、両親はよく考えるべきだと助言したという。そこへレッドブル・ザルツブルクが乗りだしてきて、クラブの哲学を提示し、トレーニング施設にも招待。ウパメカノの心を動かした。「多くの自信と自由を与えてくれた」と、ウパメカノはのちに感謝を表していた。

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