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久保建英がスペインでの日本人初タイトルを獲得するには? CL4強のアトレティコ戦はこうなる (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【キーマンは両軍の右サイドに...】

 アトレティコ戦では、イタリア代表のマッテオ・ルッジェーリとのマッチアップになるか。ルッジェーリはバルセロナとのCL準々決勝1レグ(8日)で、対面したラミン・ヤマルを相手にクリーンシートに貢献。ディフェンスだけではなく、攻撃でも厚みを加えて守備を安定させる。2レグでもひじ打ちを顔面に食らって出血しながらピッチに立ち続けて、イタリア人守備者としての遺伝子をアップデートしたような選手だ。

 確かに難敵だが、久保が怯む必要は少しもない。緩急の変化だけで、カードを誘発できるだろう。そうなればそこからは独壇場になるはずで、切り札的に投入された場合、一気に戦局を動かせそうだ。

 そのアトレティコはCLに全力を捧げている。1レグと2レグの間のラ・リーガの試合は先発をほとんど入れ替えるほどで、そのかいあって闘志を振り絞ってベスト4に進出した。しかしその代償として心身ともに消耗した状態である可能性も高い。

 その点、ラ・レアルはアトレティコ戦に万全の準備ができるだけに優位に立つ。

 ラ・レアルのキーマンが右サイドの久保だとしたら、アトレティコのキーマンも右サイドのジュリアーノ・シメオネと言える。ジュリアーノは、言わずと知れたシメオネ監督の息子である。今シーズン開幕前、久保がアトレティコに移籍するという噂が立ったが、「あり得ない」と筆者が書いたのは、まさにジュリアーノがいたからだ。

 もっとも、「監督の息子がいるから」という理由ではない。シメオネはジュリアーノのようなスピリットを持った同胞のアルゼンチン人が大好きなのである。不屈の闘志で右サイドを躍動し、どん欲にゴールを狙う一方、必死にバックラインまで下がって激しくディフェンスするジュリアーノは、好戦的なアトレティコを象徴している。CLバルサ戦1レグも、馬力のあるランニングで抜け出し、パウ・クバルシのファウルを誘ってレッドカードで10人に減らし、勝利の立役者になった。

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