検索

久保建英、日本人初のスペインでのタイトル獲得なるか 「鬼門」で道を拓くパーソナリティとは (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【タイトルなどほど遠かった過去】

 大久保嘉人のマジョルカでの1年目、デビュー戦の華々しいゴールや終盤戦の救世主ぶりは今も語り草だが、あくまで活躍は部分的だった。香川真司(当時はサラゴサ/以下同)、岡崎慎司(マラガ。ウエスカ、カタルヘナ)、柴崎岳(テネリフェ、ヘタフェ、デポルティーボ・ラ・コルーニャ、レガネス)、橋本拳人(ウエスカ、エイバル)は2部が主戦場だったし、西澤明訓(エスパニョール)、中村俊輔(エスパニョール)、清武弘嗣(セビージャ)、ハーフナー・マイク(コルドバ)、井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)らは早々に退散。家長昭博(マジョルカ)や武藤嘉紀(エイバル)も1年を通じての活躍はできていない。

 また、昨シーズンからマジョルカでプレーする浅野拓磨もケガで戦列を離れることが多く、やはり1年を通じた主力にはなっていないのが現状だ。

 いずれも日本代表であり、Jリーグでは輝かしい結果を残した選手ばかりだが、多くが1年足らずでチームを離れている。これではタイトル獲得などほど遠い。「優勝」を云々するほど定着できていないのだ。

 そんななかで、久保はラ・リーガ7シーズン目になる。マジョルカ、ヘタフェ、ビジャレアル、そしてラ・レアルで一気に羽ばたいた。自らが勝ち取ったチャンピオンズリーグを戦い、ベスト16にも進出するなど、何度もヨーロッパのカップ戦に出場している。これが、どれだけ破格なことか。

「タケはスペイン人よりもスペイン人らしい」

 現地で関係者たちはそう言っているが、久保は適応する必要がなかった。スペイン語を流暢(りゅうちょう)に話せることはアドバンテージだが、それ以上に、負けず嫌いは人一倍だし、チームメイトと一緒に楽しむバイタリティもある。むしろマイペースで、周りを自分のリズムに合わせさせる。それだけのパーソナリティの持ち主だ。

 それがピッチで持ち味であるコンビネーション力の高さに通じている。ラ・レアルの元監督イマノル・アルグアシルの師匠で、web Sportivaのご意見番でもあるミケル・エチャリは久保の資質をこう評価していた。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る