ネイマールのドリブルテクニックは「遊びの天才」ロナウジーニョも上回る 松井大輔は「絶滅危惧種」と認定 (2ページ目)
【ヨーロッパサッカーの適応に苦労も】
さらにネイマールのドリブルを深掘りする。
「たとえば、足のかかとを使って、相手の頭上をボールが越えるように宙に浮かせて抜き去るヒールリフトなどは、彼の代表的なテクニックです。足の裏でボールをなめるようにして転がして、相手の重心を傾けてから、逆足でボールを動かして一瞬で抜き去るドリブルも、ネイマールならではのテクニックです。
細かいボールタッチでドリブル突破することもあれば、スペースに大きくボールを蹴り出してスピードで抜き去ることもできる。普通はどちらかひとつに偏るものですが、ネイマールはその両方を使い分け、しかもあらゆる体の部位を使ってボールを扱い、ブラジル人特有の『ジンガ』と呼ばれる体の動きも巧みに使うので、相手はネイマールが次に何をしてくるのかまったく予測できない。結局、最後はファウルで止めるしかありません」
ネイマールと言えば、試合中の接触プレーのあと、わざと倒れて痛みに苦しんでいるように見せる姿が批判を浴びることもあったが、あれは自分をケガから守る術(すべ)でもあるのだろう。逆に言えば、それほどネイマールのドリブルを止めるのは難しいということだ。
「僕がポーランドのレヒア・グダニスクでプレーしていた時代に、プレシーズンマッチでバルセロナに加入したばかりのネイマールと対戦したことがありました。
ただ、その時のネイマールは、ボールを持ちすぎて相手に囲まれてしまい、ボールロストしたりファウルで倒されたりするケースがほとんどでした。あれだけのテクニックを持つネイマールも、ヨーロッパのサッカーに適応するのに苦労していた、というのが当時の印象です。
実際、プロデビューしたサントス時代のネイマールは試合のなかであらゆるドリブルテクニックを披露していましたが、バルセロナ時代になると少し効率的なドリブルに変化したと思います。ヨーロッパのサッカーはブラジルと比べてスペースが少なく、複数の相手が組織的に守ってくるため、自分のプレースタイルをそれに合わせて変えたのでしょう。
その分、ヨーロッパのサッカーに順応してからのネイマールは、ドリブルだけでなく、シュートやパスのテクニックが磨かれました。結果的に、より完成された選手になったと思います」
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