MLSの決勝を戦ったGK高丘陽平が振り返る2025年シーズン 連続PK戦勝利が大きな自信に (3ページ目)
【とにかく喋るトーマス・ミュラー】
――シーズン途中で入ったミュラーはいきなり得点を量産しましたが、やはり格が違いましたか?
「ミュラーは溶け込むだけじゃなくて、コンペティター(競争者)で、(36歳ながら)"まだまだ戦っている"と感じました。初日の練習から誰よりも声を出し、味方を鼓舞して、プレッシングに行くときは隣に指示出しながら......。チームにとってプラス要素しかなかったです。『空間認知者』という異名だそうですが、本当にそのとおりでした。
どこに立てばボールがうまく運べるか、自分が動いて味方に入ってもらう、というのを常に喋りながらやる。たとえば右センターバックに『もっと運んでこい』と檄を飛ばし、ウイングに『中に入れ』と指示し、自分はクロスして。プレッシングも周りとつながり、9番、ボランチ、ウイングと喋りながらするので、彼のように空間を意識し続けて動ける選手は初めてでしたね」
――プレーオフ準決勝、ロサンゼルスFC戦はソン・フンミンやロリスもいる相手で、これまでも立ちはだかってきた強豪です。
「バンクーバーは2023、24年と2年連続プレーオフで、ロサンゼルスFCに負けて勝ち進めませんでした。だから、負けるわけにはいかなくて。延長戦でひとり退場し、もうひとりがケガで続行不可能で9人になったんですが、僕は"大丈夫"と思っていました。危ないシーンはあっても慌てず、延長後半も9人で乗りきり......PK戦は相手GKもロリスでしたが、勝ったなと」
――またも相手が2本外し、PK戦で勝利を勝ち取りました。日本代表は過去、ワールドカップで二度もPK戦で敗れ去っていますが、極意をつかんだ感じもありますか?
「MLSに来て、PKの場数を踏めているのはありますね。プレーオフもそうだし、夏に開催されるリーグスカップも、90分で同点だとPKで、いろいろ試し、準備ができました。PKは、それに至る状況をどう作るか。サッカーは生ものなので、試合前の準備から試合の内容へと変化するなか、何を感じるか。そこで勝てると感じられるか、ですが、個人的に自信になっています」
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