【プレミアリーグ】マンチェスター・シティのドクが「動作が多すぎる」独特のフェイントで覚醒 チーム戦術でプレーの幅も広がる (2ページ目)
【プレーの幅が広がる】
リバプール戦のドクは覚醒していた。プレーの幅が以前より広がっていて、課題とされてきたラストパスの精度も格段に上がっていた。
左サイドからのカットイン、縦へぶっちぎる突破。どちらも以前から見せていたものだが、サイドから中へ入ったエリアでも効果的なプレーをするようになった。
シティのプレースタイルの変化にもよるのだろう。今季のシティは中盤の守備ブロックを重視している。看板のハイプレスだけでなく、中盤に引いた守備からのカウンターが増えた。アーリング・ハーランドにスペースを与えるために相手を引き出している。
中盤のブロック構成で、ドクは以前よりも中へ入るケースも見られるようになった。
リバプール戦では左センターバック(CB)のフィルジル・ファン・ダイクにハーランドがマンツーマンでマークしていた。守備時に1トップになるハーランドは通常なら相手CBのボールを持ったほうに対して守備をするが、この試合ではファン・ダイクの側を離れていない。
これはファン・ダイクからのロングパスを封じると同時に、ハーランド自身が守備にエネルギーを使いすぎないための配慮だろう。
ファン・ダイクとハーランドがペアなので、リバプールの右CBイブラヒマ・コナテはフリーになる。そこでシティはインサイドハーフのフィル・フォーデンか、ベルナルド・シウバが前進してコナテを捕まえていた。
たとえば、左インサイドハーフのフォーデンが前に出ると、フォーデンがマークしていたリバプールのMFが空くので、そこをドクがマークする。そういうわけでドクの守備のポジショニングが中寄りになるので、攻撃に切り替わった時にこれまでよりも中央寄りでプレーする機会が増えているのだと思う。
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