久保建英はバスクダービーで力強く復帰して監督も安堵「我々が望むタケだった」 (2ページ目)
【久保不在でもラ・レアルは好調】
競争力を取り戻したチームは、久保が負傷欠場した公式戦3試合で2勝1分けという好成績を残した。セルヒオ・フランシスコはその初戦となったセルタ戦でシステムを5-2-3に変更した。右ウイングは置かず、インサイドとアウトサイドの役割を兼務したブライス・メンデスが非常にいいプレーを見せた。そして終盤、右サイドに投入されたゴンサロ・ゲデスが試合の流れを一変させてカルロス・ソレールの同点弾をアシストし、1-1で引き分けた。
続くセビージャ戦では久保のポジションを、最大のライバルであるゴンサロ・ゲデスが務めた。いつも以上に多くの仕事をこなした彼は大いに貢献した。攻撃面では久保不在が大きく影響したものの、2-1で勝利している。
3戦目となった国王杯の相手は6部のネグレイラ。控え組が全員起用され、純粋なウインガーを置かず、パブロ・マリンがやや右寄りでプレーし、3-0で勝利した。
これまでの試合を振り返ってみると、久保出場時のチームが特別よかったというわけではない。ラ・リーガ開幕のバレンシア戦(1-1)では自らのゴールでチームに勝ち点1をもたらし、続くエスパニョール戦(2-2)では0-2から同点に追いつくプレーに関与して幸先のよいスタートを切り、第6節マジョルカ戦(1-0)でも勝利に貢献したのは確かだ。
しかし偶然か否か、バルセロナ戦(1-2)とラージョ・バジェカーノ戦(0-1)では久保の途中出場後に決勝点を決められ、オビエド戦(0-1)とベティス戦(1-3)は彼がピッチに立っている間に失点を許して敗北を喫する結果となった。
これらはもちろん久保の責任というわけではない。しかし、彼のパフォーマンス低下とラ・レアルが失点したタイミングが一致しているのも事実だ。久保の輝きがないのは寂しいが、彼不在のなかでもラ・レアルはうまく機能し、今シーズン最高の瞬間を迎えている。
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