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久保建英とレアル・ソシエダの深刻な不振 スペイン人記者は「本来の彼とは程遠い出来」と指摘 (2ページ目)

  • ウナイ・バルベルデ・リコン●取材・文 text by Unai Valverde Ricón

【ミスによる失点が多い】

 しかし、何よりも深刻なのは守備のミスによる失点だ。ボールロストが相手のトランジションを生むきっかけとなり、第2節エスパニョール戦(2-2)のような失点につながっている。第4節レアル・マドリード戦(1-2)でも、ミケル・ゴティが不可解なバックパスをキリアン・エムバペに送ってしまったことでゴールを許した。

 さらに、第1節バレンシア戦(1-1)ではGKアレックス・レミロがビルドアップの際にボールをロストし、第5節ベティス戦(1-3)では守備が非常に消極的だった。

 常に自滅を繰り返している状況では勝つことなど難しい。逆転勝利が1年半以上もなく、ミスを犯し続け、相手に先制点を許してきた。そのため第6節マジョルカ戦は、勝利もクリーンシートも一度も達成できないまま、降格圏に沈んだ悪い状態で臨むことになったのだ。

 だがこの試合はすべてがうまくいった。自陣で深刻なミスを犯すことなくリードを奪い、守備を固めて勝利を成し遂げ、初の無失点試合を達成した(1-0)。この3日後、士気を高めたチームは戦略を立て、昨季の王者バルセロナに挑んだ。

 最終的に1-2の敗北を喫したが、この1週間で戦った2試合はポジティブなものをもたらし、新チームが成長するためのターニングポイントとなるだろう。より安定し、ミスが減り、見せ場も増えた。マジョルカ相手に初勝利を収め、あと一歩でバルサからも勝ち点を獲得するところだった。バルサ戦では8カ月ぶりの出場ながら先制点を決めたアルバロ・オドリオソラを含む多くの選手が好プレーを見せ、手応えを感じるものとなった。

 ラ・レアルはこの後、ラージョ・バジェカーノ戦(第8節、10月5日)とインターナショナルブレイクを経ると、待望のジャンヘル・エレーラがケガから復帰予定で、セルタ(第9節、10月19日)と対戦する。今一度、新たな気持ちでスタートを切り、最近の好調を維持しつつ不安要素をさらに改善し、勝ち点に結びつけていくことが求められる。

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