検索

堂安律、初CLの対戦相手は強豪揃い リバプール、バルサ...世界に名を知らしめる絶好機だ (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

【対峙する左SBとの1対1にどれだけ勝てるか】

 しかし、堂安にとっては強豪との対戦は貴重な経験になる。キャリアハイのシーズンを迎えることが鮮明になっている。W杯直前のシーズンに、である。風は堂安に吹いていると言うべきだろう。

 ビッグクラブとの一戦には世界が注目する。そこで目立った活躍をすれば、堂安という名前は世界に知れ渡る。何より対戦チームから注目される。引き抜かれる可能性もなきにしもあらず、なのだ。過去のCLにそうした例はたくさんある。

 そもそも今回のフライブルクからフランクフルトへの移籍が、直接対決で活躍したことによる産物だった。CLにも同じことが言える。わかりやすい例がザルツブルク時代の南野だ。CLのリバプール戦で活躍したことがリバプール入りのきっかけになった。堂安も南野にあやかりたい。

 堂安と対峙する各クラブの左SB(左WB)は以下のとおりだ。手強い相手が並ぶ。

 エレン・エルマリ(ガラタサライ・トルコ代表)、ダビド・ハンツコ(アトレティコ/スロバキア代表)、ミロシュ・ケルケズ(リバプール/ハンガリー代表)、マティアス・オリベイラ(ナポリ/ウルグアイ代表)、ニコラ・ゼレウスキー(アタランタ/ポーランド代表)、アレハンドロ・バルデ(バルサ/スペイン代表)、ジェド・スペンス(トッテナム/元U-21イングランド代表)......。

 それぞれの1対1にどれほど勝てるか。堂安の武器は切れ込んでの左足のシュートだ。しかし毎度同じでは読まれる。縦と内とのバランスを取る必要がある。比率的に少ない縦突破をどれほど敢行できるか。

 蛇足になるが、日本代表での堂安は右WBだ。ウイングを張るフランクフルトに比べると平均ポジションで20メートル近く低い。左利きの右WBに内へ切れ込む動きが多ければ、真ん中低めの位置でボールを奪われる可能性が高まる。堂安を使うならウイングで。より高い位置で決定的な仕事に絡ませてほしいものだ。

UEFAチャンピオンズリーグをWOWOWで独占生中継!
WOWOWが、欧州を代表する強豪クラブによって争われる世界最高峰の大会「UEFAチャンピオンズリーグ」〔9月17日(水)開幕〕をリーグフェーズから決勝まで独占生中継(放送・配信)。また、欧州の強豪クラブが集う大会「UEFAヨーロッパリーグ」も注目試合を独占生中継する。なおWOWOWではCL・EL 2025-26シーズンパスも期間限定で好評販売中! 定価17,500円(税込)で、9月購入なら月額換算1,750円でお得に楽しめる!

■詳細・放送スケジュールなどはこちらから>>

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

フォトギャラリーを見る

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る