【プレミアリーグ】三笘薫が強者・マンC相手に披露した3つの見せ場 スタンドに火を点けるプレーも (2ページ目)
【ピッチ中央を高速ドリブルで引き裂く】
24分、25分と立て続けにチャンスをつくり、そして迎えた34分のシーンだった。ボブ、オマル・マルムシュ(エジプト代表)の両ウイングが中央に入りゴール前をこじ開ける。最後はハーランドがプッシュしマンチェスター・シティが先制した。
ブライトンは、相手ボールに転じると右ウイングのミンテが定位置より低く構える、5バック然とした体勢で守りを固めた。ベタ引きで相手の攻勢に対峙していた。しかし、守備的に出たにもかかわらず、ゴールを奪われてしまった。作戦の整合性がとれなくなっていた。
ホーム戦である。このまま守り続けても岩は動かないと判断したのだろう。後半15分、マルムシュの折り返しをボブが外して追加点を逃れると、ブライトンベンチは思いきったメンバーチェンジに出た。4人を一気に代えたのだ。
効果は即、現れた。直後の16分、自軍深くでミンテがボールを拾う。その目線の先にいたのが三笘で、パスを受けるや迷いなくピッチの中央を高速ドリブルで前進した。タッチ数はトラップと最後のパスを含めて8回。その間に40メートル弱前進した。右足でボールを突くたびにスピードが加速。三笘はまさに疾風のごとく大胆にピッチを切り裂いた。
そして次の瞬間、傍らを走ったミンテに右足のインサイドでラストパスを送った。トップスピードを維持しながら優しく、丁寧に、だ。ミンテのシュートはGKトラフォードの美技に阻まれるも、これでホームのスタンドに火が点いた。
するとその直後、マンチェスター・シティはCBのアブドゥコディル・クサノフ(ウズベキスタン代表)が、自軍のエリア内でハンドの反則を犯す。このPKをジェームズ・ミルナー(元イングランド代表)が決め、ブライトンは同点とした。
三笘はこの試合、見せ場を計3度作った。前半19分のシュートと後半16分の40メートルのドリブル&ラストパスは先述のとおりだが、もうひとつが後半44分のアシストプレーだった。
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