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【プレミアリーグ】三笘薫の移籍に追い風? 不調のソン・フンミンに代わる「スパーズ復活の象徴」に (2ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【三笘を獲得したいビッグクラブは?】

 この9チームのなかで中規模程度の改革を予定しているのは、リバプール、マンチェスター・U、チェルシー、スパーズだ。

 リバプールは決定機に力が入りすぎるダルウィン・ヌニェス、持続性に欠けるルイス・ディアス、負傷を繰り返すディオゴ・ジョタに見切りをつけ、2、3人の新戦力を加える予定だ。「三笘は有力候補」と報じるメディアもある。

 しかし、アルネ・スロット監督のお気に入りは26歳のジャスティン・クライファートだという。ボーンマスではトップ下で異彩を放ち、ミドルシュートの精度はプレミアリーグ随一とさえ言われるオランダ代表を、左ウイングに据える方針のようだ。スロット監督の周辺から、三笘の名前は聞こえてこない。

 また、マンチェスター・Uが抱える喫緊の課題は、GK、中盤センター、右ウイングバック。いずれも人材難だけに、三笘にまで手を伸ばす余裕があるかどうか。

 そしてチェルシーは、何かと面倒臭い雰囲気。共同オーナーのトッド・ベーリーとベハダ・エグバリが権力をめぐって対立しており、三笘にとって風向きはよろしくなさそうだ。

 ジェイドン・サンチョとミハイロ・ムドリクは、ともにエンツォ・マレスカ監督の期待を裏切った。コール・パーマーやエンソ・フェルナンデスと三苫の競演は魅力的だが、今夏の補強ポイントはGKとセンターバック。今のところ三笘はリストアップされていない。

 では、残るスパーズはどうか。

 CL出場権の有無にかかわらず、スパーズは監督が九分九厘交代する。数多くの主力が負傷したこともあって成績が低迷し、メディカルスタッフとも意見が衝突した。アンジェ・ポステコグルー監督に逃げ場はない。

 スパーズのドン・レヴィ会長は財布の紐が固い。肯定的に表現すれば堅実、悪く言えばドケチ。監督交代に伴う違約金の支払いを拒むことも考えられる。

 しかし、『BBC』(英国公共放送)は「シーズン終了後、監督を含めたコーチングスタッフ、メディカルスタッフは一掃。取締役会の顔ぶれも大きく変わる」と報じていた。確かな情報を得たあと、より精度の高い裏を取るメディアのニュースだけに、スパーズが大刷新を図る可能性は特大といって差し支えない。

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