【チャンピオンズリーグ】パリ・サンジェルマンを悲願の頂点へ導くデンベレ 今季ゴール量産FWへ覚醒した理由を風間八宏が解説 (3ページ目)
【ゴールを決めるためにプレーするようになっている】
続いて、デンベレがゴールを決めるためにプレーをするようになった点についても解説してくれた。
「ゴールに近い真ん中でプレーする機会が増えたというポジション的な影響もありますが、やはりシュートを覚えたことによって、左右に流れてプレーするなかでも、ゴールを決めるためのプレーをするようになった印象を受けます。
昨シーズンまではチームにキリアン・エムバペという絶対的なストライカーがいたので、ポジション的なテリトリーの問題もありますし、彼にゴールを決めてもらうチャンスメイクのためにプレーすることが多かったと思います。バルセロナ時代も、リオネル・メッシやルイス・スアレスといった点取り屋がいたので、そのようなプレー選択をするのは当然でしょう。
ただ、今シーズンのパリ・サンジェルマンには絶対的なストライカーがいるわけではないので、シュートを覚えたことによって、自分で決めることを最優先に考えるようになったと思いますし、それがプレースタイルの変化にもつながっています。
それは、ボールの運び方ひとつを見てもわかりますし、ポジションの取り方もそうです。多くのプレーや動きがゴールを決めるための選択になっていて、その部分も以前とは違っています。そういう意味では、相手に捕まらないうえに、左右両足で正確にシュートを決める技術も備わったので、ますます相手にとっては厄介な選手になったと思います。
いずれにしても、シュートを覚えた選手でなければ1シーズンで20ゴール以上を決めることはできないので、本物のストライカーになったと言っていいでしょう」
パリ・サンジェルマンが悲願とするCL制覇のためには、どうやらデンベレのゴールがカギとなりそうだ。
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著者プロフィール
風間八宏 (かざま・やひろ)
1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在は全国でサッカー選手、サッカーコーチを指導。2024シーズンより関東1部の南葛SCの監督兼テクニカルディレクターも務める。
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