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【チャンピオンズリーグ】パリ・サンジェルマンを悲願の頂点へ導くデンベレ 今季ゴール量産FWへ覚醒した理由を風間八宏が解説 (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【シュートコースを見つけ、決める技術が備わってきた】

 では、そんなデンベレがなぜ突如としてゴールを量産するようになったのか。風間氏に、その変化のポイントについて聞いてみた。

「もちろん、感覚的なところは本人にしかわからない部分だと思いますが、外から見ていても明らかに以前と違っている点はありますね。それは大きく分けて2つあって、ひとつはシュートを覚えたこと。もうひとつは、ゴールに向かって、ゴールを決めるためにプレーをするようになったことです」

 そのように切り出した風間氏は、まずシュートを覚えたという部分について、具体的に説明してくれた。

「シュートがうまい選手は、シュートコースを見つけるのがうまいのと、見つけた場所に正確にボールを蹴る、つまりシュートを決める技術を持っています。以前のデンベレは力任せにボールを蹴って枠を外していた印象がありましたが、それはシュートではなく、キックしていたからだと思います。でも、現在のデンベレはシュートコースを見つけられるようになって、そこにシュートする技術も伴ってきました。

 実はシュートでいちばん難しいのは、一瞬で狙う場所を決めることなんです。狙う場所とは、基本的にはGKが最も止めるのが難しいゴールの四隅で、特に四隅の下のほうの2カ所に正確にシュートを決められるかは、本物のストライカーになれるかどうかのカギになります。

 現在のデンベレのシュートシーンを見ていると、ベストなシュートコースを見つけて、そこに決める技術も備わっている。それは、シュートを覚えたということです」

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