サッカー日本代表でも見てみたい 遠藤航、伊藤洋輝のチャンピオンズリーグでの起用法 (2ページ目)
【PSGがチーム力を上げた理由】
合計スコアを1-1にされると、リバプールは押し返したものの、後半の半ばを過ぎると、再び流れはPSGに傾く。延長に入るとさらにその傾向は強まった。遠藤はそのタイミングで投入された。負傷した右CBイブラヒマ・コナテ(フランス代表)のポジションにそのまま入った。
劣勢で迎えた大一番の最終盤に、責任の重いCBとしてピッチに送り込まれたわけである。わずか10分程度ではあったが、いい経験だったと思われる。日本代表でもCBは"アリ"ではないか。日本代表では右SBとしてプレーする姿は見たことがあるが、CBはない。このPSGとの決勝トーナメント1回戦は、遠藤にとって可能性が広がる、森保一監督必見の試合だった。
PSGがここに来てチーム力を上げた一番の要因は、今冬、ナポリから移籍してきた24歳のジョージア代表、クヴィチャ・クヴァラツヘリアの存在が大きい。右も左もできる決定力を兼ね備えたウイングである。デンベレ、ブラッドリー・バルコラ(フランス代表)、そして交代で入ってくるデジレ・ドゥエ(U-21フランス代表)も、左右どこでもできる。その多機能さ、多彩さがPSGの攻撃の幅を広げている。
延長戦に入ると、リバプールは受けて立つことになった。逆にPSGはチャレンジャーとして活きのよさを発揮した。PSGが4-1で制したPK戦の結末に、特に驚きはない。
ブックメーカーの優勝予想に基づけば、2番人気(リバプール)対7番人気(PSG)の一戦である。そこで7番人気が勝利することは、番狂わせに値する。
そのPSGも、つい最近まで金満クラブの代表だった。リオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・エムバペという大物を抱え、優勝候補に推されていた。スター選手不在になった分だけ、好チーム度が増した印象だ。最後までチャレンジャーでいられそうな身軽さ、立ち位置のよさを感じる。面白い存在になっている。
この日行なわれたほかの3試合の、2戦を通した合計のスコアは以下のとおり。
バルセロナ4-1ベンフィカ
インテル4-1フェイエノールト
バイエルン5-0レバークーゼン
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