久保建英、攻撃の起点として奮闘もマンUにドロー ソシエダ指揮官は「勝てないことなんてない」
3月6日(現地時間)、ヨーロッパリーグのラウンド16 ファーストレグ、レアル・ソシエダ対マンチェスター ユナイテッド戦の撮影取材のため、スペイン北部バスク州サン・セバスティアンを訪れた。
久保建英が所属するソシエダは、イングランドの古豪を相手にしたホームでの初戦を1-1で引き分けた。
マンチェスター・ユナイテッド戦に先発、後半35分までプレーした久保建英 photo by Nakashima Daisukeこの記事に関連する写真を見る 試合は序盤から、攻勢に出たいホームチームに対し、5バックを敷いて守備にウエイトを置いたアウェーチームが組み合い、均衡した展開になった。
前半、ポゼッションではソシエダがユナイテッドを上回ったが、決定機を作り出すまでは至らず、シュート数ではユナイテッドが上回った。
そんな展開のなかで、ソシエダの右サイドにポジションを取った久保建英にボールが渡ると、観客席から期待のこもった歓声が上がった。
しかし、久保には徹底したマークが施され、ドリブル突破を見せる機会は少なかった。そのなかで久保はFK、CKのキッカーを務め、鋭いクロスで得点チャンスを生み出そうとしていた。
後半に入るとホームチームが攻勢を強めたが、カウンター攻撃から後半12分、ユナイテッドのジョシュア・ザークツィーに先制点を奪われ、苦しい展開となる。
それでも後半25分、久保のCKに合わせたナイフ・アゲルドのヘディングシュートがブルーノ・フェルナンデスのハンドを誘発。ゲームはそのまま流されたが、VARの介入により、PKの判定が下された。これをキッカーのミケル・オヤルサバルがしっかり決めきり、1-1の同点とした。
ホームの利を生かして勝利を挙げたいソシエダは、久保を起点にリズムを作り出していったが、過密日程が考慮されたか、久保は35分に交代でピッチをあとにした。その際には観客から拍手と歓声が送られた。
勝負の行方は、オールドトラフォードで行なわれるセカンドレグで決まる。
試合後、ソシエダのイマノル・アルグアシル監督は「一度はオールドトラフォードで勝利している(2022年9月)。もう一度、勝てないなんてことはない」と、特に後半のソシエダの攻勢に触れながら、次戦への意気込みを語っている。
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著者プロフィール
中島大介 (なかしま・だいすけ)
1979年生まれ。2006年よりバルセロナ在住。サッカーを中心にヨーロッパ各地で様々なスポーツの撮影、スポーツ選手インタビュー、ポートレートの撮影など。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。バルセロナでカフェも経営。