久保建英はなぜ先発できない? スペイン人記者が詳述するチーム事情とオヤルサバルとの関係 (2ページ目)
【左ウイングのプレーは快適ではなかった】
イマノル監督は、10月のスペイン代表戦で右ウイングを務めたミケル・オヤルサバルをジローナ戦でも同じポジションで起用し、そのパフォーマンスに満足していた。そのためマッカビ・テルアビブ戦でも右サイドに留め、久保を初めて利き足の左サイドに移動させた。
しかし久保にとってこのポジションまったく快適な場所ではない。積極的にプレーに関与したのは、中に入ってボールを受けた時か、右サイドに回った時だけだった。
データによるとマッカビ・テルアビブ戦の久保は、75分間の出場でその次のオサスナ戦(ラ・リーガ第11節)の45分間とほぼ同じボールタッチ数だった。惜しいシュートを2本打ち、サイドチェンジを2本、クロスを1本成功させたが、それ以外に目を見張るプレーはほとんどなし。ドリブルは一度も成功せず、デュエルの勝率は33%に留まり、ボールロスト数はオサスナ戦より多かった。
イマノル監督がローテーションを継続しているため、久保はそのオサスナ戦(0-2)は再びベンチスタート。オヤルサバルが右ウイング、オーリ・オスカルソンがセンターフォワード、アンデル・バレネチェアが左ウイングで起用された。
しかし、オサスナにしっかりとゴールを固められ、ダイレクトかつシンプルにカウンターを仕掛けられたため、ラ・レアルの出来は散々だった。前半のうちに2点のリードを許しただけでなく、3点目を奪われる可能性もあった。何らかの手を打つ必要に迫られたイマノル監督は、ハーフタイムに未だ安定性を欠くオスカルソンを下げ、久保を投入した。
2 / 4