バルセロナがレアル・マドリードに大勝 林陵平がクラシコの勝負の分かれ目を徹底解説 (2ページ目)

  • text by Sportiva

【レアル・マドリードはバルセロナの背後を狙った】

 レアル・マドリードの前半のゲームプランは、すごくはまっていました。守備では前から相手を捕まえにいきました。センターバック(CB)のふたりには、ヴィニシウス・ジュニオールとキリアン・エムバペ。両SBにはベリンガムとカマビンガ。マルク・カサドとペドリのところもチュアメニとバルベルデというように、マンツーマン気味に前からついていきました。これがかなりうまくはまりました。

 攻撃時は、バルセロナが最終ラインをかなり高くするので、ボールを保持した時には、やはりその背後を突く長いボールが多かったです。これに対してエムバペが何度も飛び出してのチャンスシーンが多かったんですが、オフサイドが多かった。

 29分には、これもレアル・マドリードの狙いだったのかなというシーンなんですが、エデル・ミリトンが後方でボールを持った時に、右サイドでベリンガムが少し内側に入り、大外のスペースにルーカス・バスケスがあがりました。そこにミリトンからロングボールが入り、ルーカス・バスケスからのパスを相手の裏に抜け出したエムバペがループシュート。しかし、これもギリギリでオフサイドでした。

 レアル・マドリードとしては、この前半に点を取れなかったのが痛かった。またバルセロナはこれだけギリギリの攻防がありながら、このハイラインを保てるところに凄まじさを感じました。

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