ヨーロッパチャンピオンズリーグが大変革 組み合わせ決定で日本人選手13人にチャンス (4ページ目)
【ビッグクラブに売り出すチャンスが増加】
コンピューターが組んだリーグフェーズの段階で観戦できる好カード3つ挙げるとすれば、リバプール対レアル・マドリード、マンチェスター・シティ対インテル、バルセロナ対バイエルンとなるだろう。いずれもホームチームは左側で、同じ対戦が裏返しで行なわれることはない。リバプール、マンチェスター・シティ、バルセロナにとってはラッキーな結果と言える。
1992-93シーズンにスタートした当初、CLは8チームで本大会を行なっている。そこから16チーム(1994-95から)、24チーム(1997-98から)、32チーム(1999-2000から)と肥大化していったわけだが、それは一部のビッグクラブがUEFAに圧力を掛けた結果だった。独自で組織を作り、ユーロリーグなる構想をブチあげたことでUEFAが慌て、ビッグクラブ側の要望に即したレギュレーションに変更をしてきた経緯がある。今回も同様で、2、3年前にビッグクラブの間で同様な構想が持ち上がっていた。
ビッグクラブ同士がグループリーグから相まみえることになる一方で、リーグフェーズの24位にまで決勝トーナメント進出のチャンスがあることは、ビッグクラブにとっては保険であるとも言える。番狂わせを食らったとしても、決勝トーナメントに進める可能性は残される。
一方で、このルール変更は、ポット3、ポット4に属する格下チームにとっても歓迎すべきものになっている。試合数、特にビッグクラブとのホーム戦が増す可能性が上がるので、収益増が見込めるからだ。ファンにとってはいい思い出になる。選手にとっても、自らを売り出す機会が2試合増えたわけだ。
たとえば今年、浦和レッズから、ディナモ・ザグレブに期限付きで移籍した荻原拓也にとっては、大チャンスと言うべきだろう。ドルトムント、バイエルン、ミラン、アーセナル、セルティック、ザルツブルク、モナコ、スロバン・ブラチスラバと戦うことができるわけだ。Jリーグとはまさに別世界。世界の超一流の舞台に突如、躍り出ることになった。2階級特進。夢のある話とはこのことである。
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