パリオリンピック男子サッカーは「23歳以下」世界のU-23選手の市場価値のトップ10を調べてみた (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko

【質の高いアタッカーに高い価値】

 2位はアーセナル(イングランド)のブカヨ・サカ(イングランド代表)で約240億円。右ウイングの若手でもっとも価値の高い選手となった。2021-22シーズンから2シーズンにわたって全試合出場を続け、昨季第8節のマンチェスター・シティ戦を欠場するまでに87試合連続出場というクラブレコードを記録した。

 そうしたなか3シーズン連続で2ケタ得点を重ね、高い水準で安定したゴール関与数を記録し続けてきた。右サイドのエリア付近でボールを持てば、高い確率でドリブル突破、あるいは精度の高いクロスでチャンスクリエイト。ほとんどの相手がダブルチームで対応しなければ止められず、時には3人で対応する場面もあるほどだ。これだけ一貫性あるプレーを継続できる若手はほかにはいない。

 3位のフロリアン・ビルツ(ドイツ代表)は、昨季ブンデスリーガを史上初めて無敗優勝したレバークーゼン(ドイツ)の中心選手で市場価値が急上昇した選手だ。狭いライン間でパスを受け、そこから違いを生み出せるビジョンとテクニックを備える。トップレベルでもこうした選手が珍しくなってきたので、希少価値の高い選手でもある。

 同3位に同じく21歳でビルツとドイツ代表でも並んでプレーする、ジャマル・ムシアラ(バイエルン/ドイツ)。華麗なターンをするビルツに対して、ムシアラは卓越したドルブルで局面を打開できるドリブラーだ。DFがなかなか飛び込めないリズムのボールタッチは独特なものがある。バイエルンのみならず、ドイツ代表においても崩しのキーマンであるタレントの価値は伊達ではない。

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