「今季、欧州で最も活躍した選手」、断トツの1位は? 識者が選考・ランキング化 (2ページ目)

  • text by Komiya Yoshiyuki、Asada Masaki

2位 遠藤航(リバプール)

 欧州有数のビッグクラブと言えるリバプールへの移籍当初は、「通用しない」と下馬評は低かった。しかし、昨年12月のフラム戦で得点を決めた後、徐々に先発の機会を増やしていく。マンチェスター・シティとも真っ向勝負で、守備のフィルター役や攻守のトランジションなど戦術的レベルの高さを証明し、終盤戦は欠かせない選手になった。ブンデスリーガ時代にデュエル王の異名を取ったが、プレミアリーグでも局面で勝つ力は瞠目(どうもく)に値した。プレミアリーグで優勝を争い、ELでも準々決勝を戦うなど、トップレベルで試合を重ねるタフさは出色だ。

初のチャンピオンズリーグでベスト16入りに貢献した久保建英(レアル・ソシエダ) photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA初のチャンピオンズリーグでベスト16入りに貢献した久保建英(レアル・ソシエダ) photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIAこの記事に関連する写真を見る1位 久保建英(レアル・ソシエダ)

 レアル・ソシエダの攻撃を牽引し、CLでベスト16に勝ち進んだ功績は大きい。グループリーグでは、昨シーズンのCLファイナリストのインテルやポルトガル王者のベンフィカを抑えて首位に。欧州最高峰の戦いで実力を示した。ラ・リーガでも、久保は「9月の月間MVP」に選ばれている。ダビド・シルバがヒザのケガで引退に追い込まれるチームの緊急事態のなかでエースとして君臨。その左足はマジカルだった。前半戦の出来は、ラ・リーガのベストイレブンにも匹敵した。ただ、1月にアジアカップで日本代表に招集された後、徐々にペースダウン。国王杯は準決勝で敗退、CLもパリ・サンジェルマンに完敗した。疲れを引きずって、筋肉系の小さなケガが重なったのは残念だ。

【チームの驚異的躍進を支えた伊藤洋輝】

浅田真樹(スポーツライター)

5位 鎌田大地(ラツィオ)、三笘薫(ブライトン)、冨安健洋(アーセナル)、久保建英(レアル・ソシエダ)

 見せ場は作ったものの、シーズンを通して活躍したとは言えず、一長一短。そのため、5位は4人併記とした。シーズンのなかではスーパーな活躍を見せることもあっただけに、それが逆に"ガッカリ感"を強めてしまった印象もある。しかし、三笘以外の3人は今季CLに出場し、揃って決勝トーナメントに進出している。数多くの日本人選手が海を渡っているが、このレベルのクラブ(リーグ)で活躍できてこそ真の海外組なのだと、あらためて思い知らされたのは、彼らの存在があったからである。

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