遠藤航、久保建英...識者が選ぶ「今季、欧州で最も活躍した日本人選手は誰だ?」 (2ページ目)
2位 冨安健洋(アーセナル)
ケガのため、リーグ戦の先発出場は、37試合を消化した時点で9試合、交代出場12試合と、1シーズンを通してコンスタントに出場したわけではない。だが、アジアカップでの負傷が癒えたシーズン終盤はスタメン出場を続けている。それもUEFAランク1位のプレミアリーグで最後まで優勝争いを展開した、アーセナルでの話だ。欧州の最高ランクの舞台で、CBではなく主として左SBとしてプレーした器用さ、そのユーティリティ性にも最大限に賛辞を贈りたくなる。
1位 遠藤航(リバプール)
シュツットガルトからリバプールへ。2階級というより3階級特進をはたした今季、当初はカップ戦要員だった。30歳をすぎた日本人選手にとって、リバプールは少し荷が重いクラブであるかに見えた。ところがアジアカップ明けあたりから評価を上げ、アンカーの地位を揺るがぬものにしていった。UEFAランクトップ5クラスのクラブで日本人選手が不動のスタメンとして活躍した過去はない。そんな史実に照らせば、最高評価を下さざるを得ないだろう。
【結果を残しプレースタイルも進化した南野拓実】
中山淳(サッカージャーナリスト)
5位 堂安律(フライブルク)
PSV時代(2021-2022シーズン)の8ゴールには届いていない(第33節終了時点)が、国内リーグとヨーロッパリーグ(EL)でのゴール数は昨季よりも上積みすることができた点も含めて、フライブルク2年目の今季も上々のパフォーマンスを見せたと言っていい。特に今季は、ウイングバックも含めて複数ポジションに対応できることも証明するなど、数字には表れない質の高いプレーが随所に見られた。残念ながらチームの成績は昨季より下降してしまったが、個人としては確実に成長したシーズンだった。
4位 伊藤洋輝(シュツットガルト)
今季のブンデスリーガで大躍進(第33節終了時点で3位)を遂げたシュトゥットガルト。そのチームの守備の要として安定したパフォーマンスを続け、CL出場権獲得に大きく貢献したのが伊藤だった。今季から指揮を執るセバスティアン・ヘーネス監督からの信頼も厚く、4バック時はCBや左SBで、3バック時は中央や左を任され、その期待に応えてみせた。負傷とアジアカップで昨季より出場時間は減少したが、それでも、プレー面で大きく成長を遂げたシーズンとなった。
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