パリ五輪出場全チームを解剖 アンリのフランスはエムバペの出場をあきらめていない (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 それに加えて、OAにはセルヒオ・ラモス(セビージャ)という案が出ている。ユーロとW杯で優勝経験のある彼も、五輪のメダルは手にしていない。38歳の彼は引退への花道と考えているのだろう。そうなればモチベーションも高く、若い選手たちをけん引していくことだろう。

 アジアで日本に次ぐ2位となったウズベキスタンは、「白い狼」もしくは「アジアのイタリア」とも呼ばれている。地中海ブルーのユニホームのせいもあるが、なによりそのサッカーは非常に守備が固いのだ。フル代表監督のスレチコ・カタネッツもイタリアのサンプドリアでプレーしていた。

 OAはFWエルドル・ショムロドフ(カリアリ)が入るとの声が高いが、彼もこれまでジェノア、ローマ、スペツィアと、セリエAでプレーをしている。U-23の選手で注目すべきはCSKAモスクワのアボスベク・ファイズラエフ、そしてランスの19歳アブドゥコディル・フサノフだ。

 エジプトはブラジル人のロジェリオ・ミカーレがチームを率いる。このチームで忘れてはいけないのは国内でプレーし「第2のモハメド・サラー」の異名をとるキャプテン、イブラヒム・アデル(ピラミッズ)だろう。

 一方、ドミニカ共和国は、3カ月前にアスレティック・ビルバオのスター選手だったスペイン人、イバイ・ゴメスが監督に就き、周囲を驚かせた。ほとんど監督経験はないが、選手時代はマルセロ・ビエルサのもとでプレーし、ビエルサから「偉大な監督になる」と太鼓判を押されている。レアル・マドリードからバレンシアに移籍したペテル・フェデリコはチーム屈指のスター選手だ。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る