遠藤航、日本サッカー史上最高位へ リバプールの中心となりELベスト8進出 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 そうした意味で遠藤は、日本サッカー史上最高位の座に就いたことになる。競争の激しいリバプールでいつまでスタメンを張れるか定かではないが、31歳になって、プレーが上達している印象だ。巧さが増している。日本人選手として過去最高の経験を積んでいる状態にあることは間違いない。日本のサッカーファンは遠藤に拍手喝采を送らなければならないだろう。

 リバプールの不動のスタメンとなれば、顔は世界の津々浦々まで知れ渡る。W杯本大会でキャプテンとして相手とペナントを交換するとき、顔で負けない可能性が高い。これは重要なことだ。相手の選手、ファンは少なからず萎縮する。

 リバプールはブックメーカー各社にELの大本命に推されている。以下、レバークーゼン、ミラン、ウェストハム、アタランタ、ローマ、マルセイユ、ベンフィカの順で続くが、遠藤が残る3試合でどんな活躍を見せるか。プレミアでの戦いぶりともども目を凝らしたい。

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プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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