鎌田大地とソン・フンミン。同ポジションの日韓のエースはCLでキャラの違いを際立たせた

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AP/AFLO

 チャンピオンズリーグ(CL)第4節。コペンハーゲンと引き分けたマンチェスター・シティ、プルゼニを破ったバイエルン・ミュンヘン、アトレティコと引き分けたクラブ・ブルージュ、アヤックスを下したナポリの4チームがグループリーグ突破を決めた。

 一方、日本人選手が所属するセルティック、フランクフルト、スポルティングは揃って敗戦。セルティックはグループFで最下位のまま。グループDのスポルティングとフランクフルトも3位、4位に沈み、苦しい状況を迎えている。

トットナム・ホットスパー戦でチャンピオンズリーグ初ゴールを決めた鎌田大地(フランクフルト)トットナム・ホットスパー戦でチャンピオンズリーグ初ゴールを決めた鎌田大地(フランクフルト)この記事に関連する写真を見る ライプツィヒをホームに迎えたセルティックは、日本人の3選手(旗手怜央、前田大然、古橋亨梧)が、揃ってスタメンを飾った。前週ライプツィヒホームで行なわれた同一戦には3-1で敗れていたが、戦力で大きく劣る印象はなかった。折り返しとなるこの一戦も、途中までは互角の様相を呈していた。

 にもかかわらず、0-2で終わった理由に、日本人選手は深く関与していた。0-0で迎えた前半29分、1トップ下、セアド・ハクシャバノビッチのクロスボールを、どフリーで受けながらヘディングで射止めることができなかった古橋。前田もその前にヘディングシュートを1本、ヒットし損ねている。

 そして旗手。古橋、前田はラストパスを受ける側であるのに対し、旗手は供給する側だ。2人よりゲームメイクに関与する機会が多い。レアル・マドリード戦、シャフタール戦でも露わになったことだが、彼にはなんとも言えない独得のリズムがある。その魅力がCLの舞台であらためて浮き彫りになっているとは筆者の見立てだったが、この試合は正直イマイチだった。

 10点満点で採点するなら5。ラストパスに至るひとつかふたつ手前のプレーに関与する彼のボール操作にいま一歩のキレがあれば、試合はもっと競った内容になっていたと考える。それができれば、選手としての格をワンランク上げることができる。ひと皮剥けるか否か。旗手はいまが頑張りどころだ。

 スポルティングの守田英正は、自軍選手が相手のマルセイユにPKを献上した挙げ句、退場になった余波を受け、前半22分、早々と交代の対象となる不運に見舞われた。

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