鎌田大地の適性を再確認したCLスパーズ戦。左サイドより1トップ下、日本代表のほうがストレスはなさそうだ (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

守備的MFとしての資質にも注目

 いわゆる「トップ下=10番」のポジションでしかプレーできなさそうに見える香川や南野とは、適性エリアが異なる。縦幅が彼らより長いのだ。1トップ(0トップ)からセンターバック、この日も長谷部誠がフランクフルトでプレーしていたリベロまで、こなすことができそうなセンタープレーヤーと言うべきか。

 鎌田がチームと交わした契約は今季いっぱいだ。今冬のマーケットで移籍しないと、それに伴う移籍金はゼロになる。チームは放出の方向で考えているはずである。鎌田が探し求めるべきは1トップ下で起用してくれそうなチームだ。

 フランクフルトより、どうやらW杯本大会でも1トップ下で起用されそうな森保ジャパンのほうが、ポジション的なストレスはない。鎌田にとって、CLを戦うフランクフルトより、W杯を戦う森保ジャパンのほうがアピールの場となる可能性がある。

 低い位置まで下がりたがるクセを森保ジャパンで活かしてみる手もある。守備的MF鎌田。セルヒオ・ブスケツあるいはフレンキー・デ・ヨング(ともにバルセロナ)的な資質を、筆者は鎌田には感じるのだ。

 フランクフルト、スパーズのグループDで、最も好印象を抱くチームはスポルティングになる。この日は不運も重なりマルセイユに大敗(4-1)したが、グループリーグ突破は堅いと見る。所属する守田英正も、鎌田より乗っているプレーを披露した。CLでの活躍がW杯にどう関係するか。目を凝らしたい。

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