鎌田大地、守田英正らはW杯への流れに乗れるか。CLグループリーグ組み合わせが発表 (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

フランクフルト、スポルティングは横一線

 昨季のブンデスリーガで11位だったチームは、このなかに入ると見劣りする。これは、UEFAがそれだけELのタイトルを重く見ている証しだと考えられる。

 鎌田大地、長谷部誠の両選手は、欧州の檜舞台にまさに好条件で迎えられることになった。ラッキーと言えばラッキーである。グループDの本命はトッテナムだ。昨季のプレミア4位チーム。リバプール(2位)、チェルシー(3位)と同組になる可能性も同じだけあったなかで、トッテナムという4番手が飛び込んできたところに運を感じる。

 英国ブックメーカーは、さすがにトットナムの1位抜けは堅いと見ているようだが、フランクフルト、マルセイユ、スポルティングの3チームは完全な横一線状態にあると見ているようで、予想オッズを見ると、1番手から4番手までが、あらゆるグループの中で最も接近した関係にある。

 今季スポルティングへの移籍をはたした守田英正も、そうした意味ではラッキーだ。欧州に渡ったのは2021年初頭なので、約1年半で欧州のベスト16を目指す大舞台での戦いに臨めることになる。

 フランクフルトとスポルティングのホーム&アウェー戦は日本人にとって必見の戦いになる。CLの舞台で繰り広げられた日本人同士の対戦として想起するのは、2010-11シーズンの内田篤人(シャルケ)対長友佑都(インテル)だ。舞台はグループリーグより2階級高い準々決勝だった。右SB(内田)対左SB(長友)。ポジション的に両者は対峙する関係にあった。しかし、鎌田対守田はもっと接近した関係になる。切るか切られるかの関係にあると言えば大袈裟だが、内田と長友よりはるかに直接的で濃密だ。とりわけ日本代表の森保一監督には見逃せないマッチアップとなる。

 内田のシャルケは12シーズン前、長友のインテルに合計スコア7-3で勝利を収め、準決勝へ進出した。チャンピオンズカップ時代にもケルンの一員として奥寺康彦さんが準決勝を戦っている(1978-79)が、そこが日本人の最高位だ。

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