森保ジャパンとチーム作りで大きな開き。W杯初戦のドイツは現在13戦無敗でさらに進化中 (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

イングランド戦でプランB

 W杯本番に向けたスタメン編成という点でも、大きな収穫があった。

 これまで懸案事項となっていた最終ラインで、左のラウムと右のルーカス・クロスターマンが上々のパフォーマンスを継続。これにより、基本布陣の4−2−3−1の場合は、CBアントニオ・リュディガーを大黒柱にズーレがCBコンビを組み、右SBにクロスターマン、左SBにラウムという第4節イタリア戦の4人がファーストチョイスになりそうだ。

 ダブルボランチは、守護神マヌエル・ノイアーとともに4試合連続先発を果たしたキミッヒを軸に、バイエルンのチームメイトのレオン・ゴレツカがコンビを組み、攻撃にアクセントを増やしたい場合はイルカイ・ギュンドアンとのセットもある。

 攻撃陣は、1トップにヴェルナー、トップ下がミュラー、右ウイングはニャブリ、または右SBでもプレーするヨナス・ホフマン、左ウイングはレロイ・サネ。トップ下も可能なジャマル・ムシアラ、カイ・ハヴァーツ、ケヴィン・フォラントといった戦力も控えており、前線はあいかわらずの激戦区だ。

 そして、今回の4試合のなかで最もハイレベルかつハイインテンシティの試合となった第2節イングランド戦では、オプション戦術として3−4−2−1のテストも実施した。

 フリック監督は、3バック左にレフティのニコ・シュロッターベック、中央にリュディガー、右にクロスターマン、右WBにはホフマン、左WBにラウム、ダブルボランチはキミッヒとギュンドアンを組ませ、前線は1トップにハヴァーツ、右シャドーにミュラー、左シャドーにムシアラを配置した。

 この新布陣は、第3節のハンガリー戦でも継続。3バックは右からティロ・ケーラー、ズーレ、シュロッターベックに変更したが、両WBはホフマンとラウムが継続して先発し、ダブルボランチはキミッヒとゴレツカがコンビを組むなど、大幅なメンバー変更を行なわなかった。そのことで2試合を通じて、プランBの手応えを掴むこともできた。

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