世紀の金満クラブ対決「レアルvsパリ」。総売上、放映権、選手年俸...経済面で比較してみた

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 現地3月9日(日本時間3月10日)に行なわれるUEFAチャンピオンズリーグのラウンド16第2戦、レアル・マドリード対パリ・サンジェルマン。このラウンドで最も注目されるビッグマッチの第1戦(現地2月15日)は、ホームのパリがキリアン・エムバペの決勝ゴールにより1−0で先勝した。

 まだ1点差であることや第2戦がマドリードで開催されることを考慮すれば、たとえパリ有利と言われる状況であっても、勝敗の行方はまだわからない。間違いなく、第1戦以上に世界中の注目を集めるはずだ。

モドリッチ12億円、メッシ44億円、合わせて約56億円の1対1モドリッチ12億円、メッシ44億円、合わせて約56億円の1対1この記事に関連する写真を見る そんな両雄の対戦は、競技面とは別に経済面の比較においても、ほかのカードの追随を許さない。それほど高いレベルで拮抗しており、実に興味深い。

 まず、両クラブの年間総収入(売上)の比較だ。

 昨年発表されたデロイト社の『フットボール・マネーリーグ』によると、2019-20シーズンにおけるレアルの総収入は、6億9180万ユーロ(約868億円)。7億1510万ユーロ(約897億円)を稼いだバルセロナには及ばなかったものの、世界第2位を誇る(第3位はバイエルン・ミュンヘン)。

 対するパリの同じシーズンの総収入は、5億4060万ユーロ(約678億円)。ランキングでは前シーズンの5位から7位に後退したが、プレミア勢の4位マンチェスター・ユナイテッド(5億8040万ユーロ/約728億円)、5位リバプール(5億5860万ユーロ/約701億円)、6位マンチェスター・シティ(5億4920万ユーロ/約689億円)とそれほど大きな開きはなく、その経済力はあいかわらず。

 ただし、今回の直接対決においては約190億円の差があり、軍配はレアルに上がる。

 ちなみに、それぞれの収入の内訳を見てみると、レアルの収入全体のうち52%を占めるのが広告収入で、金額は3億5960万ユーロ(約451億円)。続いて32%を占める放映権収入が2億2400万ユーロ(約281億円)で、16%にあたるマッチデー収入が1億820万ユーロ(約136億円)。

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