2021.12.08

堂安律「一度は構想外」から復活。衝撃のヒールキックでオランダ人の度肝を抜いた

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

【ファン・デル・ファールトも大絶賛】

 11月28日のヘーレンフェーン戦(1−1)では、68分に堂安は代えられた。しかし、彼のパフォーマンスが高みをキープしていたのは明らかで、全国紙の『デ・テレフラーフ』と『アルヘメーン・ダッハブラット』は堂安を週間ベストイレブンに選んだ。試合当日の『ストゥディオ・フットボール』ではかつてのファンタジスタ、ラファエル・ファン・デル・ファールトが堂安を絶賛した。

「堂安のプレーはよかった。彼はライン間でうまくポジションを取ってプレーする。彼のすばらしいパスからゴールが生まれた。映像で見てもわかるように、周囲をよく見渡してからプレーする。このようなプレーが前半コンスタントに見られた。今のPSVを見るのは面白い。堂安、グティエレスたちは、一度はPSVで居場所をなくした選手だ」

 ファン・デル・ファールトの言う「すばらしいパス」とは、13分に堂安が左足の柔らかな浮き球のパスでヘーレンフェーンのDFラインの裏を突き、ブルマのヘッドの落としをヴィニシウスが強烈なダイレクトシュートで決めたゴラッソのシーンだった。

 また、映像を交えてファン・デル・ファールトが「周囲をよく見渡してからプレーする」と堂安を褒めたのは、ボールを受ける前の首振りのこと。この事前準備を怠らないため、堂安はトラップしてからスムーズに次のプレーに移行できる。

 12月4日のユトレヒト戦(4−1)は、オランダ代表の左WGコーディ・ガクポが6週間ぶりに負傷から復帰し、負傷のゲッツェに代わってトップ下を務めた。しばらくフィールドプレーヤーのレギュラー10人が外国人だったPSVに、ようやくオランダ人がひとり戻った。

 ガクポは27分に1−1となる同点弾を、堂安は51分に3−1となるダメ押し弾を、ともに相手GKのニアサイドを強烈にぶち抜くシュートで決めた。ゴールこそならなかったが、ガクポの折り返しから堂安がジャストミートのスライディングボレーを放つなど、「堂安&ガクポ」は「堂安&ゲッツェ」と甲乙つけがたいコンビプレーを披露した。