スペイン代表を若手5人が変える。カタールW杯までの成長期待率ナンバー1 (2ページ目)
選手の顔ぶれにしてもそうだ。セルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバ(ともにバルセロナ)、コケ(アトレティコ・マドリード)、アルバロ・モラタ(ユベントス)、ダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)、アイメイク・ラポルテ(マンチェスター・シティ)、セサル・アスピリクエタ(チェルシー)。誰もがその名前は知っているが、かつてのシャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタ、ダビド・ビジャ、シャビ・アロンソ、フェルナンド・トーレス、セスク・ファブレガスなどの時代に比べると、どうしても見劣りしてしまうのではないだろうか。
優秀なベテランも中堅もいるが、たったひとりですべてを変えてしまえるような選手はいない。大きな壁を打ち破る力はない。そして、これらの選手がこの1年で〝化ける"のは難しいだろう。では、どうしたらこの状況を打開できるか。そこで生まれるのが、より若い世代への期待である。
幸いにも今、スペインでは20歳前後の優秀な選手がどんどん育っている。そのうちの数名は東京五輪でプレーして日本とも対戦したので、皆さんも覚えているのではないだろうか。
その筆頭がバルセロナの18歳、ペドリだ。リーガ1年目でバルセロナのレギュラーとなった逸材である。東京五輪でも銀メダル獲得の推進力となり、ユーロでもフル出場して攻撃陣を引っ張った。ボールさばき、ポジショニングなど、どれをとってもすばらしく、細い体のどこにそれほどの力があるのかわからないほどエネルギッシュで、ピッチでは神出鬼没だ。リオネル・メッシの隣でプレーしても動じない図太さもあり、紛れもなくスペインの次代を担う選手だろう
同じくバルセロナのエリック・ガルシアは20歳。2018年には17歳で、マンチェスター・シティからプロデビューし、ジョゼップ・グアルディオラに高く評価されていた。この若さで、プレミアリーグ優勝をはじめすでに多くの経験を勝ち取っている。ボールの扱いとパスのセンス、ビルドアップにも優れたプレーヤーだ。
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