久保建英の第2章。復帰するマジョルカの現状とレアルでプレーするためのシナリオ (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA

◆中田英寿を上回る天才に起きた悲劇。リーガに「ぶっとんだ自信」で挑んだ

 久保がレアル・マドリードでプレーするようになるためには、単純な数字や結果も必要になるだろう。例えば10得点はひとつの基準になる。そして自らのゴールによって、今度こそチームを残留させることだ。

 ただ、たとえそれだけの活躍をしても、在籍選手の組み合わせや監督の好みで、レアル・マドリードの白いユニフォームに袖を通せるかどうかはわからない。ハメス・ロドリゲス、ガレス・ベイルのような怪物レフティも、お荷物扱いされるチームだ。プレミアリーグ・チェルシーでの実績を提げてきたエデン・アザールも戦力になっていない。レアル・マドリードでの成功には実力だけでなく、タイミングや運、人間性も欠かせないのだ。

 しかし、久保はその戦いに挑むだろう。まずは白いユニフォームを纏う"挑戦状"を得るために――。マジョルカでの第2章が始まる。

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