欧州サッカー日本人最新市場価格。この1年で評価を変えたベスト&ワースト3
2020-21シーズンを終え、移籍市場を専門に取り扱うポータルサイトとして有名な「トランスファーマルクト」が市場価格を更新した。同サイトで日本人選手のデータ・アナリストを務めるトビアス・ドライマン氏に依頼し、2020-21シーズン全体を通して評価が最も上がった上位3選手と、評価を大きく下げてしまった3選手について、今夏の動向を含めて解説してもらった。
※評価は、2020-21シーズン開幕前の2020年7月時点での市場価格と、シーズン終了後の2021年6月の最新の市場価格の「差額」を基準に行なっている。
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この1年で市場価格を大きく上げた鎌田大地<評価を上げたトップ3>
1位 鎌田大地(フランクフルト)
市場価格2500万ユーロ(約32億7500万円)
上昇額1300万ユーロ(約17億300万円)
鎌田大地の市場価格の上昇ぶりは、目を見張るものがある。この上昇を上回るのは、日本人では2010年から12年にかけてドルトムントにいた当時の香川真司だけだ。2020-21シーズン、24歳になる鎌田は1200万ユーロの市場価格からスタートした。そして、2019-20シーズン後半から見せていたポジティブな成長傾向が、確かなものであることを示したのだった。
ブンデスリーガ32試合で、5ゴール15アシストでチームに貢献。アシスト数では、バイエルンのトーマス・ミュラー(21アシスト)、同僚のフィリップ・コスティッチ(17アシスト)につづく、リーグ3番目と強烈なインパクトを残した。6月中旬の日本代表の記者会見の席では、移籍に関しての持論をコメントする一幕もあった。
2500万ユーロの移籍金を計算できるクラブは、限られている。すでにフランクフルトで欠かせない選手となった鎌田の動向には、クラブのファンたちも気が気でない様子だ。
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