怒れるロナウドの決勝ゴール。冷静な駆け引きは極上の「お手本」

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
カンセロに展開したロナウドは、このあとどう動いたか?

 3月30日にFIFAワールドカップ・カタール2022のアジア予選2次ラウンドが行なわれ、日本はモンゴルに14-0という記録的なスコアで快勝した。

 同じように欧州でもW杯予選が行なわれ、各グループ第1節から第3節までが開催された。

 その第2節、セルビア対ポルトガルで、同点で迎えた後半アディショナルタイムに、クリスティアーノ・ロナウドの放ったシュートがゴール内に入ったが、ノーゴールと判定された。

 それに対して怒りを露わにしたロナウドが、キャプテンマークを投げ捨てて試合終了の笛が鳴る前にロッカールームに帰ってしまうという騒動があった(試合は2-2のドローに)。

 のちに映像を見直すと、明らかにノーゴール判定は誤審だったことで、さらにこの騒動は尾を引いた。

 しかし、その3日後に行なわれた第3節ルクセンブルク対ポルトガルで、再びキャプテンマークを巻いたロナウドは、今度は正真正銘の決勝点となる2点目を決め、ポルトガルを3-1の勝利に導いた。

右サイドへパスを出したロナウド。このあとどう動いたか右サイドへパスを出したロナウド。このあとどう動いたか その得点シーンだ。後半6分、左サイドからドリブルで中央へ進入したロナウドが、右サイドをオーバーラップしてきたジョアン・カンセロにパス。このあとロナウドは、どう動いただろうか?

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