メッシ、ロナウドを上回る逸材は? 2021年注目のサッカースターランキング (4ページ目)

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爆発的な得点力が魅力のハーランド爆発的な得点力が魅力のハーランド2位 アーリング・ハーランド
(ノルウェー/FW/ドルトムント/2000年7月21日生まれ/194cm、87kg)

 194㎝、87㎏の巨体。それでいて速い。多彩というほどではないがテクニックもある。左足のシュートは、有無を言わさぬ芯を食った一撃もあれば、丁寧に転がすコースだけを狙う形も。入るシュートを知っている。

 2019年U-20ワールドカップのホンジュラス戦(12-0)ではひとりで9得点。何と言ってもこの得点力が魅力だ。いくら実力差があっても、ひとりで9ゴールもとれるものではない。ゴールへの意欲とセンスが並外れている証拠だ。

 ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン)やロメル・ルカク(ベルギー)と似た、破格系ストライカーである。20歳の若さは魅力だ。まだ粗削りなところがある分、のびしろも大きい。そうそういるタイプではない。(西部謙司)

2位 クリスティアーノ・ロナウド
(ポルトガル/FW/ユベントス/1985年2月5日生まれ/189cm、85kg)

 つい先日のイタリア・スーパーカップで、全公式戦のキャリア通算得点数を760とし、ヨーゼフ・ビカンの記録を塗り替え(ペレとロマーリオはもっと前に抜いている)、ついに史上最多得点者となった。

 この2月に36歳となるが、本人は「まだまだ何年もやれる」と自信満々。2022年W杯優勝を夢に掲げるCR7には今年、ユーロ連覇がかかっている。

 その前に、アンドレア・ピルロ新監督の下で、ユベントスのリーグ10連覇と1996年以来のチャンピオンズリーグ(CL)制覇(本人にとっては2018年以来)に挑む。ユーロとCLで優勝すれば、間違いなく6度目のバロンドールを受賞することになるはずだ。

 多くの常識を破ってきた正真正銘のスーパースターが、さらなる金字塔を打ち立てるか。(井川洋一)

1位 リオネル・メッシ
(アルゼンチン/FW/バルセロナ/1987年6月24日生まれ/170cm、72kg)

 筆者は10代の頃の彼にインタビューをしている。気難しそうな少年という印象だった。

「ポーズをとって」

 カメラマンが言うと、彼はすげなく断った。

「自分はサッカー選手だから」

 少年はそう言ってつづけた。

「ボールを持った時は無敵に感じる。なんでもやってのけられる。その時の自分がすべて。自分はピッチで"話をする"」

 リオネル・メッシは、当時からリオネル・メッシとして完結していた。

 ピッチでの輝きは誰もかなわない。「武器は何か?」。サッカー界ではそんなやりとりで選手の能力を図るが、彼には無意味である。ボールタッチ、加速、足の振り、間合い、連係などすべてが超人的。あらゆるプレーを革新させ、サッカー界に革命を起こしてきた。例えば7度リーガ得点王に輝き、シーズン50得点は快挙だが、その数字すら"備考"なほどだ。

「無敵」

 まさにメッシへの称号で、記憶となるだろう。(小宮良之)

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