メッシ、ロナウドを上回る逸材は? 2021年注目のサッカースターランキング (2ページ目)

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8位 レロイ・サネ
(ドイツ/MF/バイエルン/1996年1月11日生まれ/184cm、75kg)

 大きなストライドでキレのあるドリブルは、ナタでぶった切るような爽快感がある。そうかと思えば、小さいステップワークも使える。左足のキックはインサイドとインステップの中間ぐらいだろうか。正確かつ強烈、懐から蹴りだすような感じはリオネル・メッシと似ているが、体が大きい分、迫力がある。

 柔と剛を兼ね備えたプレーは、スケールの違いを感じさせる。マンチェスター・シティに所属していた昨季は、前十字靭帯の負傷でシーズンを棒に振ったが、バイエルンに移籍して徐々にコンディションを上げていくだろう。

 かつてティエリ・アンリ(フランス)には、「5メートル・アドバンテージ」があった。相手の背後に5mのスペースがあれば、簡単に突破できてしまうのだ。サネにもそれがある。少し回り道はしたが、バイエルンのほうがシティよりもプレースタイル的にはフィットするのではないか。(西部謙司)

7位 フィルジル・ファン・ダイク
(オランダ/DF/リバプール/1991年7月8日生まれ/193cm、92kg)

 2019年のバロンドールの投票でリオネル・メッシに次いで2位になったフィルジル・ファン・ダイク。686対679で、僅か7票差の大接戦だった。

 こう言ってはなんだが、このシーズン、メッシに投票したのは素人サイドで、ファン・ダイクに投票した人は玄人サイドだ――と、ファン・ダイク推しでいたところ、今季前半、国内リーグで彼は大ケガを負い長期離脱を余儀なくされる。全治10カ月だとか。「ユーロ2020」には間にあってほしい。

 ディフェンダーとして同賞を最後に受賞したのは、06年のファビオ・カンナバーロ(イタリア)で、その前は96年のマティアス・ザマー(ドイツ)になる。まさに10〜15年にひとりの逸材だ。サッカー界にとって貴重な存在と言えるファン・ダイクの、今後の活躍に目を凝らしたい。(杉山茂樹)

昨年はメッシ&ロナウドを抑えて2つの個人賞を獲得したレバンドフスキ昨年はメッシ&ロナウドを抑えて2つの個人賞を獲得したレバンドフスキ6位 ロベルト・レバンドフスキ
(ポーランド/FW/バイエルン/1988年8月21日生まれ/184cm、79kg)

 昨季はバイエルンの三冠に貢献し、自身もブンデスリーガで34ゴール、チャンピオンズリーグでも15ゴールをそれぞれ記録。

 国内カップ戦の6ゴールも含めると計3大会で得点王に輝いたうえ、FIFAが選出する2020年ザ・ベストとUEFA欧州最優秀選手賞をダブル受賞するなど、ほぼ完璧なシーズンを送った。

 もはや世界のトップオブトップに位置する選手であることに異論はないだろう。そんな彼が唯一手にできなかったのが、コロナ禍により表彰中止となったバロンドールだ。

 しかし迎えた今季も、その欠けたピースを手にすべく、ゴール量産体制は止まっていない。果たして、今季こそバロンドールを手にすることはできるのか。ブンデス得点ランキング首位を快走する現在、それは射程圏内にある。(中山 淳)

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