2021.01.07

欧州CL出場各クラブの現状を解析! コロナ下の超過密日程の影響は

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.78

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。この企画では、経験豊富な達人3人が語り合います。今回は欧州チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージを振り返ります。

――今回は、お三方に今季のチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ(GS)を振り返っていただき、すでに決定しているラウンド16の戦いを展望していただきたいと思います。まずはグループステージの総括からお願いします。

ケガ人続出のリバプールだったが、CLはグループ1位突破を果たした<超過密日程を強いられた各クラブ>

倉敷 今季も昨季につづいてコロナ下でのCLになりました。今もパンデミックやクラブの財政面など深刻な問題も指摘されると思いますが、まずは今回のGSを振り返っておふたりの印象から伺おうと思います。

中山 まず、各リーグによって開幕の時期が異なったうえ、CLも通常の9月開幕ではなく、10月開幕になったことがひとつ。しかも9月からはUEFAネーションズリーグも始まったので、代表クラスの選手は10月から12月までほぼ休みがなく、1週間に2、3試合をこなさなければならない、超過密日程でした。

 そんなことが影響し、GSが予想外の大混戦になったと思います。最終的には有力クラブが勝ち抜けましたが、混戦の要因の多くは異例の過密日程にあって、たとえばレアル・マドリード(スペイン)やパリ・サンジェルマン(フランス)などがその典型でした。ケガ人や新型コロナウイルスの感染者が続出してなかなかベストメンバーを揃えられず、とくにGSの中盤戦までは、チーム全体としてのクオリティが著しく低かった印象を受けました。

小澤 苦戦しながらも、結果的に強豪がGSを突破できたのは、選手層の厚さによるものでしょう。マドリー(レアル・マドリード)がそうでしたが、大事な試合で信頼できる選手を固定するなど、選手をうまく使い回すことはできていました。それによって国内リーグ戦を含めた過密日程を乗り切れた、というのが実際のところだと感じます。