レアルで先発抜擢、ミス連発、お払い箱...第2GKという生き方 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by MarcaMedia/AFLO

<GKとして常に準備する>

 その日々が、彼を鍛錬してきた。燃やした執念は並ではない。

「日々を過ごすなかでGKは学び続けることだ」

 アダンはそう断言している。

「自分は子供のころから、16年間もマドリードで過ごしてきた。そこで過ごせたことは、今でも誇りに思っている。最高の選手しか、ピッチに立てない。マドリードでは、セカンドGKだってなかなかなれるものではないんだ」

 事実、レアル・マドリードのトップチームには常に各国代表の有力GKが、たいていふたりはいる。今シーズンはベルギー代表のティボー・クルトワとウクライナ代表のアンドリー・ルニンが在籍。昨シーズンまではクルトワに加えて、フランス代表のアルフォンス・アレオラ(現フラム)、一昨シーズンまではコスタリカ代表ケイロル・ナバス(パリ・サンジェルマン)がいた。

 セカンドGK。それは雌伏の時だ。

(つづく)

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